第10話 『変わり始めた俺達の世界』

ステアに渡すと言っていた、サンダーウルフ100頭、オーク100頭、狼100頭、そして熊50頭を魔法のポーチに詰めステアに渡す。


魔法のポーチは、公爵家でいた頃だまって宝物庫から拝借した物

あの頃は、正室と側室の子供の後継騒動で混乱している時だったから魔法のポーチ一つ位の事をどうこう言う余裕なんて無かった?かも

もう遠い昔の事だ!!

有効利用されているんだから魔法のポーチも喜んでいる事だろう。まあ~魔法のポーチは喋れないから直接聞いたわけじゃ無いけどな?


これで肉関係はしばらくの間無くなるって事は無いだろう。

あとは肉以外の食材を調達だな!!

今までは一人ソロでの行動だったから食事とかきにしていなかったが、流石に仲間2人もそれも女性2人増えると悩むな・・


今までと同じような簡素な食事じゃあ~ダメだろうしな~

やっぱ、女の子との食事は豪華じゃなきゃテンション下がるよな。

ナルシア王国で正室として嫁入りしたフェリシア姉さまも甘いものは特に好きで、お菓子を食べてる時の姉さまは幸せそうな顔何時もしてたもんな。


やっぱり食事の時はあんな風に、幸せそうな表情で食べてもらうのが一番!!


だから!!

この2人にも、あんな幸せそうな表情して欲しいんだよな~~

っておい!!

俺は何考えてるんだよ!!

いつの間に俺、2人を恋人認定してんだ~~~!!


2人は今日、出会ったばかりで・・・


一緒に住むことになった女の子で・・


『タダ・・ただの友達・・だからな!!』




ああ~美味しそうにクッキー2人とも食ってるな~

うんうん、そうだよ!!


その顔!!


その満足した表情!!


2人とも可愛いな~


ティナのクッキーを美味しそうに食べる姿を見ていたら・・

さっき部屋のベッドで見た・・


ティナの裸・・・


うう・・


また思い出してしまった


『うぉ~~反応するんじゃねえ~』


『落ち着け!!』


『落ち着け!!』


『落ち着つくんだ!!』


『静まれ俺のピー!!』


こんな可愛い女の子が2人も居たら、俺の妄想が暴走しちまって、体が持たね~~!!

『へっ?』

ちょっと・・待て!!

今可愛いって俺言ったよな?

それを不思議とも何とも思って居なかったけど・・・


ステアが廊下に突然現れた時!!

あの時・・


ステアは30前の落ち着いた女性の姿・・・だったハズ!!

『間違いない!!』


何時からだ?

何時からこんな風に・・


あ・・

ティナが

「私、ひとりぼっちになっちゃって、ステアには出来ればお友達になってほしいのですどうでしょうか?」


って言ってステアが友達になるって受けた時!!

今のステアの容姿・・


それは・・・


『何となく・・・ティナの容姿に似ている!!』


何故気付かなかった!!

『多分ティナも余りに自然すぎて気がついていない!!』

此れは言わない方が良いだろう・・・


知らないはずの、家具や、設備の使い方をここに来た時から知っている

思っただけで通り抜ける事が出来る窓ガラス

床から生えてくる、テーブルと椅子

友達になってと言った途端、容姿自体も変わってしまったメイドだったステア

あ・・もうメイドのステアじゃないな・・

友達としてのステア・・ダナ!!

じゃ~此れからは皆対等な関係で行かなきゃな!!


『この世界は俺達との関わり方、考え方、この世界と心を通わす事でこの世界自体が変わってゆくのかもしれないな』


楽しそうに紅茶を飲みながらクッキーを食べている可愛い同い年位に見える2人の姿を眺めながらそう決意する俺だった。


つづく・・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る