変化した古代遺産との関係
第9話 『部屋割りは?』
ティナはドーム状の部屋の外のテラスの庭園を気に入ってしまいなかなか部屋の中に入らなかった為に、
「ステア此処にテーブルと椅子を出すこと出来るかな?」
とメイドのステアに聞いてみるとテーブルと椅子が徐々に下から生えてくる?
そうテーブルと椅子が植物のように床から生えてきて、徐々に繋がってテーブルと椅子を作り上げてしまう?
そうそんな言葉が一番よく似合う。
『テーブルと椅子が床から生えてきた』
ふと頭の中に疑問が沸いてくる。
このお城に来てからの疑問だ!!
知らないはずのこのお城のトイレやお風呂の使い方、や何処に何が有るか昔からのように知っていた!!
でも!!
この最上階のドーム状の部屋に来て、外のテラスに出たいと窓ガラスを触った瞬間にガラスをすり抜けて外に出ていた。
そして今、信じれない事にテーブルと椅子があたかも床から植物が生えるように出てきた。
その事は俺の中に、知識として全然無かった事だ。
知らされる情報と、隠された情報・・・
そういえば・・
「力と、使える実力を示せば自然と使えるようになります。使う能力の無い無能な者にとって強大すぎる力は破壊でしかありません。使える実力とこの世界の均衡を導ける力を示せばこの世界は自然と力を貸してくれるでしょう」
そんな事をステアは言っていたな・・
結局俺とティナは
『この世界に存在する価値が有るのか試されている』
そうなのかも・・しれないな・・
俺は出してもらったテーブルに籠とその中にクッキーを取り出し、勝っておいた紅茶を取り出して魔法でお湯を作って紅茶を入れる。
そしてしばらく蒸らした後、3人分の紅茶を取り出したティーカップに注ぎ3人に勧めた。
「ライアンって何時もこんな事をしてるの?」
とティナが不思議そうに俺に聞いてくる。
「俺は侯爵家の3男だったからな、ある程度そんな作法も教えてもらってさ」
「へぇ~ライアンって侯爵家の人間だったんだ」
と感心したようにいいながら 紅茶に口をつけた。
「ステアは聞かないままに紅茶を出してしまったが紅茶は飲めるのか?」
とステアに一応聞いてみる。
だって俺達が此処にくるまでは一人だったはずなのだから・・・
それにどうやって暮らしていたのかさえも解らないままだしな・
俺の心配を他所に
「お気遣いありがとうございます。大丈夫でございます。ありがたくいただきます」
と嬉しそうに紅茶のカップをゆっくりと持ち上げて優雅に紅茶に口をつける。
そこで気になっていた事を聞いてみる。
「ステア食材とかは此処は有るのか?」
とステアに聞いてみると
「この場所はついさっき、ライアン様によって解放されたばかりでございます。今のところはこの屋敷意外の物は有りません。今後付近の森や湖、そして穀倉地帯などをライアン様の手によって解除してゆけば自動人形により食糧事情は改善できるかと思います」
「では今は何もない状態という事だな」
「さようでございます」
そうも、この場所を俺の力を示し徐々に解除していかない内は食糧を調達してこなければいけないって事か・・
エレノアにギルド支部にサンダーウルフの討伐の報告にもゆかないといけないし、必要な物は今日にでも買出しに行こうか・・
そう思い
「ステア頼みが有るんだがな、今暫く必要になると思われる食材や調味料、日用雑貨なんかをエレノアの街にカイに行こうと思うんだが、ステアが不足しているものなんかは解っているとおもうから、買い物に付き合ってもらえないかな?あ~ティナも服とか揃えたいから一緒に来てくれるかな?」
「そういう事でえしたら音も致します」
とステアも快く承諾してくれる。
でもティナは
「私も居のですか?私はお金とか全然持ってなくて・・」
とお金のことを心配している?
「お金は大丈夫だ、此れでも金貨1000万枚以上は持ってるから心配するな」
とティナに言うと
「へっ?」
っとおまぬけな声を上げて固まった。
「おれってさ~あんましお金持っているように見えなかったか?」
ティナは俺のあきれたような表情に
「す・・すみましぇん~冒険者って言ってたから、お金持ってても精々金貨50枚くらいかなって・・思ってました」
「正直な奴だな」
「はひっ~~もうしわけありましぇ~ん」
「良いよ良いよ。ソロでやっている普通の冒険者はそんなもんだろうな~俺はS級の冒険者だし今回のサンダーウルフの討伐の依頼達成の報奨金は金貨100枚だぞ?それの今回サンダーウルフ2000頭は狩ってるからな」
それを聞いたステアも
「それは凄いですね。サンダーウルフともなれば1頭で毛皮だけで金貨10枚はくだらないでしょう。でも買取はせいぜい50頭くらいまででしょうね。それ以上は滅多に取れないといえ、供給過剰となるでしょうからね」
「そうだな。少しづつ放出するって手も有るな。ステア今言ったが肉だけならサンダーウルフ 2000匹
オーク500匹、熊50匹、狼200匹 有るが調理とかで使うんなら渡すぞ?どうだ?」
「それはありがたいですね。でも数が数だけにサンダーウルフ100頭、オーク100頭、熊は50頭ぜんぶもらいましょうか、狼は100頭それだけ頂ければ暫くの肉料理は困りませんね」
「そうかじゃ~魔法のポーチにそれだけ移して後で渡すよ」
「しばらくは肉三昧でございますね」
「毎日肉ばかりもな~だから今日はいろんな食材をかいだめして食事は毎日豪勢にしたいな」
「お任せくださいませ。腕によりをかけて作らせていただきます」
「なんか一気に家族が増えた気分だな」
「ふふっそうでございますね」
ティナも
「久しぶりに美味しい物一杯たべれそうで嬉しいです」
とキラキラした瞳で俺とステアを交互に見ながら話してくる。
暫く逃亡生活を強いられていたティナはあまり良い物を食べれてはいなかったのかもしれない・・な・・
「ステア、部屋は何処を使っても良いのか?」
俺は一応ステアに確認してみる。
それにこの3人だけならば、此れからの事もあるし変に離れた部屋にするとステアの手間が大幅に増えるしとおもった結果だ。
「何処の部屋でもご使用する事ができますよ。タダ先ほども申しました通り、今ライアン様の能力で解除されているのはこの屋敷の7割、さんねんながら残り3割の部屋は現在のライアン様の能力ではご使用になれません。そこはご了承願います」
「あ~それは聞いているから良いよ。ティナは何処の部屋を使いたい?」
「私はこの一番上のドーム型の部屋が一番良いです」
予想通りティナのお気に入りは最上階のドーム状の部屋だったな。
俺は女の子とは同じ部屋は流石にマズいし・・・
うん!!
「じゃ~俺は一番最初に使ってた部屋にするよ」
と言うと
「えええええええええ~~私一人じゃこんな広い部屋寂しいですよ~それに食事だって遠いし!!ライアンもこの最上階の部屋にしてください。私一人は嫌ですよ!!」
まさか、一緒の部屋にとは想定外だぞ!!
年頃の女の子と同じ部屋は・・超やばすぎるぞ!!
「だって俺は男だぞ?男と同じ部屋は流石にマズいだろ!!」
俺はせめてもの反論だ!!
精神的に無理
悶々とした据え膳状態で我慢しなきゃならない俺の身も考えてくれ~~
「ダメです!!ライアンはそこのドーム型の部屋で一緒に生活するのは決定事項です。食事とかの用意もあるしステアさんも同じ部屋で私と同じベッドで寝ましょう。そしたら一部屋で全員食事も出来ますしいちいち食事が出来たと呼ぶ必要は無いでしょ?ステアさん私の提案どうでしょう?」
ステアは少し困ったような表情で
「私はかまいませんが・・ティナ様はそれでよろしいのですか?」
と聞いてくる。
「私、ひとりぼっちになっちゃって、ステアには出来ればお友達になってほしいのですどうでしょうか?」
そんなティナのお願いにステアはまんめんの笑顔で
「それならばティナ様のお友達として一緒のお部屋で過ごさせていただきますね」
といって一礼した。
ティナは
「ステア、ティナ様じゃないです。私達お友達でしょ?私の事はティナって呼んで下さい」
とご立腹だ。
「はいティナよろしくね」
「うんステアよろしく」
こうして俺のはかない抵抗は無残にも打ち砕かれ、3人一緒の部屋で住むことになってしまった。
『俺の女の子と同じ部屋何て色々想像してしまって眠れねえ~それに色々と見えたらマズイ物とか見えたら俺の精神持たねえ~』
2人の美女と一緒の部屋で生活なんて嬉しいような色々と問題起こりそうで不安なような・・
どうなるんだ~~
つづく・・・
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