第1231話 現実世界の魔王

お久しぶりです。短め主人公視点です。

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「ふぁー疲れた」


 俺は一度ゲームからログアウトし、空いたお腹を満たそうとベッドから起きあがった。


 一人暮らしをしている俺は、基本的にナポリタンもどきかペペロンチーノもどきを食しているのだが、今回はたまたまウインナーが残ってたから前者になりそうだ。


 お湯を沸かし、塩を入れパスタを茹でる。


 この一手間が本当に面倒くさい。ゲームからログアウトしたら毎回出来立てのパスタが届けられるシステムにして欲しい。


 おいおいだったらカップ麺を食えよ、ってそんな声が聞こえてきそうだが、カップ麺を毎食食べてると意外と高くつく。それに、毎日連続だと流石に体調を壊してしまう。ま、それでも週に何回かは食べてるんだけどな。


 ピロン、


 麺を茹でていると、どこかで通知音が鳴った。これは携帯からの音だ。携帯って家にいるとあんまり使う場面がないから最後にどこにおいたかいつも忘れちゃうんだよなー、あ、あった。調味料の中に紛れ込んでいやがった。


 えーっと何々?


「卒業論文の作成・提出について……?」


 え、なにそれ。いや、何かは流石に知ってるけど、完全に存在忘れてた。


 ってか、え、俺今年就活もしないといけないんじゃ……


 ちょっと一旦メガネくん呼んでいいか? 彼ならこの絶望的な状況も華麗に打破してくれると思うんだが。


「…………」


 不味いな。現実ってこんなに終わってるのかよー。俺はゲームの世界じゃ魔王なのにー。魔王してたら留年しました、ってラノベのタイトルでも面白くないぞ?


 俺は魔王なんかじゃなくて、ただの大学生だったんだな。すっかり忘れてたぜ。


「はぁ」


 これはガチでやらないといけない奴なんだろうな。暫くの間はログインもできなそうだ。


 え、ってか卒論? 就活? え?


   ・

   ・

   ・


 ひとしきり絶望に打ちのめされた俺が見つけたのは、デロンデロンに伸びたパスタの麺だけだった。


「よし、今日はひとまずカップ麺でも食べよう」










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今日からなるべく投稿がんばります!

どうやらいまだけ報酬が増えるらし(おい

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