第1224話 神が託し、神に託す
俺は大量に溜まっていたポイントの幾らかを消費し、神化についての情報をトパーズから入手した。
まあ、正確にはトパーズを通してその情報にアクセスした、という表現が正しいのかもしれない。トパーズ自身も知らなかった訳だからな。
『わ、私だって全知全能の存在ではありません! あくまでサポート支援する為の存在なのです!』
「あぁ、もちろんわかっている。そんなことより今はこの情報をどうやって使うかの方が重要だろ?」
『むぅ、そうですが、、、』
一旦トパーズは横に置いておき、手に入れた情報を見てみよう。
「えーっと何々? 神に至るには試練を乗り越えなければならない? その試練はプレイヤーによって異なり、現在の状況によって様々な試練が与えられる。また、試練の発現は、信者を一定数集めるか、より上位の神からの天啓を受ける必要がある、らしいです」
この上位の神ってのは俺含まれるんだろうか? もし含まれないんだったら、わざわざまたユグドラシルに行かないと行けないんだろうか?
『いえ、貴方は十分上位の神に分類されると思います。もう既にかなりの神を倒していますし問題ないでしょう』
そういうもんなのか?
「でも実際にいざ天啓をしようとしても、何を言えばいいんだ? 流石に業務連絡とか雑談じゃ天啓とは見なされないだろう?」
『はい、ですので天啓を行う際には必ず行わなければなならないことがあります。それが存在の再定義と使命の神託です』
「え、な、なんだって?」
『存在の再定義とは、天啓によって対象が新たな存在へと目覚めるためその存在が何でありどのようなものであるかを伝える必要があります。そして使命の神託は貴方が対象に対して何を望むのか、その具体的な内容を伝えることになります』
ちょっと長いな。
「簡潔に言うと?」
『……とにかくこれからして欲しいことをカッコよく言ってください』
おっけー、そう言ってくれたら俺も分かるよ。カッコよく言うのは魔王のロールプレイで慣れてるし、神様も同じ感じでいけるだろうよ。
「よしじゃあ早速始めようか。善は急げっていうしな」
『いえ、神託を受ける為にはまず、祈りを捧げなければなりません』
「え? それってどのくらいかかる?」
『忠誠心にもよりますが、かなりの時間が要されるかと……それこそ1時間は下らないと思われます』
おいおいそう言う大事なことは先に言えってー。ってか1時間祈り続けるってどんな苦行だよ、できるかなメガネくん。ってかこれパワハラにならない??
❇︎
その後、メガネくんに来てもらい、俺は雰囲気的に退出したのだが、余りにも忠誠心が高かったのか、ものの30分足らずで神託の条件を満たしてしまった。
……ドユコト・・・?
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まだ当分投稿頻度は不安定だと思います…
でも、少し良くはなるかも?
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