第1210話 エネルギー問題
「ふぅ……」
ブラックホールを使いまくってたからだろうか、危うく俺自身が虚無状態になりかけたが、なんとか敵を殲滅することができた。せめてもの救いはブラックホールが範囲攻撃だったということだな。
「なぁ、このエネルギー不足はもう一生解決しないのか?」
『いえ、エネルギーを外部から取り込むことができれば、貴方のスキルもガンガン連発することが可能になると思いますよ?』
「お、マジで? それはどこにあるんだ?」
『中央総督府ですね』
「……」
いやいや、そこを攻略するためにスキルをフルパワーで使いたいんだろ? なのにそこに行かなきゃ完全状態になれないってもはや詰みじゃねーかよ。
「ほ、他にないのか? ほら中央なんちゃら府にあるのは多分ものすんごいエネルギー量なんだろ? もうちょっと少なめでいいから道中にないか? それこそ発電所だったり、エネルギーを秘めた鉱石だったり」
『それらが総督府にあるのです。というか、総督府が管理しているものなので』
「マジかよー」
これは典型的な行き詰まりだな。アレをするため必要なコレをゲットするためにアレをしないといけない、って奴だ。こうなった時の対処法は古来より一つしかないとされている。
「じゃあ、気合いで乗り切るしかねーな」
『はい?』
「いや、だってこの機体を強化しようにもそれをする為には総督府を攻略するしかないんだろう? だったらするしかないだろ。うだうだ迷っててもどうせできないからな。こっちにはナップもいるんだ、何も知らないわけじゃないしなんとかなるだろ」
『いやいやいや、私はただの雑兵ですよ? 何もできるわけないじゃないですか!』
「少なくとも俺よりかはこの世界について知ってるわけだろ? なんとかなるって。それに、ここで足踏みしてる方が勿体無い」
『はぁ、分かりましたよ。でも、ヤバそうになったら、機体の支配権を私に戻してすぐに逃げますからね? というか道中は別に一緒になる必要ないのでは?』
「いや、もしかしたら敵が出てくるかもだろ。油断大敵だぞ?」
『は、はぁ』
そんなこんなで俺とナップのパーティ(一人)の冒険が始まった。ナップの脚に装着されていたブースターで一瞬にして中央総督府へ到着した。
そんな便利なものがあるのなら最初から使えよな?
*
「うわーでっかー」
『この世界の中心ですからね。デカくなきゃ困ります』
「それもそうか。じゃあ先ずはエネルギー補給からだな。これだけ規模がでかいとラスボスの場所とは別に発電所とかがあるんじゃないか?」
『そうですね、もちろん見張りはいますが、とりあえず行ってみるんですよね?』
「あぁ、全速力で頼む」
またもやブースターで一瞬にして移動した俺たち(一人)は馬鹿でかい建物の前に到着した。外観からはどんな施設なのか全くわからないが、屈強な機体をした門番がずっしりと待ち構えていた。まあ、そりゃそうだよな、生活する上で一番大事なものだもんな。
「なあ、ナップ。あいつらってさっきの奴らよりどれくらい強いんだ?」
『んー、軽く十倍以上でしょうか?」
絶妙にリアル、そして厄介だな。そのくらいの値が一番面倒くさそうだ。さて、どう倒したもんかな。
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なんとか今日まで投稿できました!
明日からはまた不定期になると思います!
皆さんの温かいコメントいつも励みにしてます、ありがとうございます!
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