第1209話 俺の活躍


 ズドン!


 は地面に着地した。うん、悪くない感触だ。この体もよく馴染んでる。


「ナップ、敵はどのくらいいる?」


『はい、およそ三百体ほどかと』


 オーケー。ナップとの意思疎通も迅速になったし最高の状態といえるだろう。さて、では行きますか。


「『【天絶之剣】」』


 天絶之剣は上段斬りによってのみ発動できる技だ。だから、対多数には意外と向かないスキルだ。縦に並んでもらわないといけないからな。


 ただ、今は敵があまりにも多く、そしてこちらが倉庫の中にはいることで必然的に敵を縦に並べることができるのだが。


 ズシャァッ!!!


「うん、ちゃんとダメージ通ってるみたいだな」


『ちょっとなんですかこの火力は! 頭おかしいんじゃないですか!?』


「ふふっ、だろ?」


 頭がおかしいは褒め言葉だ。それだけ火力が出てるってことだからな。よし、この調子だったらこの剣振り回してるだけで勝てそうだな。上段斬りしかできないけど。


『いや、ちょっと笑い事じゃないですって! あまりにも高火力過ぎて私の機体の方が持ちませんよ! その技を使うにしても残り二回までにしてください! 出ないと、機体が爆散してしまいます!』


 えぇ……マジかよ。せっかく乗ってきた所なのにー。でも確かにそりゃそうか。いきなり人の体で使うスキルじゃなかったのかもしれない。


 スーパーコンピューターのCPUだけを取り替えて普通のパソコンに組み込んだみたいな感じなのか? そりゃ噛み合わせ的に良いわけないもんな。


 ん、ちょっと待てよ? ってことは、他の高火力スキルも使えないってことなんじゃないか?


「【武神之構】」


『ちょっと待ってください! エネルギー的には問題ないですが、機体の耐久力が限界です!』


「【鏖禍嵐蔓】」


『いやいやいや、さっきのスキルよりもエネルギー要求量多いですよ!? もう殆ど残っていません!』


「【殲爆魔法】」


『もはや何もいいませんよ。というかこれは人間が食らっていいものなんですか?』


 その他にも俺が持っているスキルでつかえるものが無いか色々試してみたが、殆ど使えなかった。そして、最終的に、


「【無彩魔法】、ブラックホール」


 魔法スキルの一番グレードが低いスキルだけしか使うことができなかった。


「……さっきの高揚感を返してくれよぉ〜」


『こっちのセリフです!』








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短いですがお許しを。(前回が長ったし…!

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