第1182話 制限された奇跡
「え? ポイントが無い!?」
結構ポイント貯まってなかったか? ほら、王都陥落もしたんだからちょっと使ったとは言え奇跡の一つや二つ作るくらいは残っているだろ?
『いえ、それでは足りないのです。今のポイント残高的に、どのようなものにするか次第ですが、奇跡を一つや二つ作ることは可能かもしれません。ですが、敵は幾つの奇跡を使うとお考えでしょうか? まさか一つや二つと考えているわけではありませんよね? それに対して貴方はたった一つの武器で対抗されるおつもりですか?』
「あ、そうか」
『ですので、現在のポイント量では圧倒的に足りないのです。今からはポイントを貯め直す作業に移った方がよろしいかと』
えーでもあの爺さんにリベンジしたいよー。やられっぱなしじゃムカつくしー。
『いえ、だからこそしっかり準備してしっかり勝つのです』
えーでもー。
グチャア
俺が優雅にトパーズとの談笑を楽しんでいると、急に地面に叩きつけられた。そういえば俺は地面に落下中だった。あまりにも長かったのですっかり忘れてた。
『……談笑?』
ってかあの爺さんまだスキルを無効化してたのかよ。俺が死ぬまでは戦闘中ってことか? とっくにリングアウトしてただろ。まあ、いい絶対リベンジしてやるからな。
『ではおすすめのポイント入手方法をご紹介します。まず一つ目は』
「いや、大丈夫だ。一つ二つしか作れないのならば、それで勝てる奇跡を作ればいいだけの話だろう? だったらそれを作って仕舞えばいいだけの話だ。
『はぁ、ですから、どのようなものを作るおつもりか分かりませんが、【ボクが考えた超最強つよつよハイパーオメガ奇跡】なんてものを作ろうとしても無駄ですよ? その奇跡の内容によって消費ポイントは変動するため、より多くの機能を持たせようとしてもそれは叶いません』
ふっ、俺を舐めてもらっちゃあ、困るな。そんなことは想定済みだ。俺は落下中にある秘策を思いついていたのだ。それは……!
❇︎
「おや、またいらしたのですね。てっきり再戦はだいぶ後、もしくはもう二度と現れないと思っておりましたが……その心意気には感服いたします。しかし、こんな短時間でまさか私に勝てるとお思いでしょうか?」
「それはやってみなきゃ分からないだろう?」
「それもそうですね。では、先手はそちらへお譲りいたしましょう。強者の務めです」
「じゃ、遠慮なく」
そう言って俺は奇跡を発動し、案内人の背後を取った。
「おっと、まさかそれで私に勝てるとお思いで? ただの模倣では追いつけませんよ?」
「それはどうかな?」
「何っ!?」
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夏の足音が聞こえてくるのですが、皆さんは夏と冬どちらが好きですか?
春と秋はなしですよ??
私は非常に迷っております。
今は冬の方が好きかも()
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