第1181話 再度最初
俺は吹っ飛ばされた後、かなり長い間落下を続けていた。まるでも宙に浮いているかのような時間だった。
そして、人って死んだらこんな空間に放り出されるのかなーなんてことを考えてしまうくらいには暇だった。
「なあ、トパーズ俺の何がダメだったんだ? あの案内人曰くただステータスを上げるだけじゃダメってことなんだろう?」
『えぇ、恐らくは』
「恐らくは、って本当は知ってるくせに〜。どうせポイントを寄越せって言うんだろう?」
『よくご存知で』
だろうと思ったよ。ただ、いい加減使いすぎな気もするんだよなー。ここに来るまでに結構使ってしまったし、現状そこまで収入源が太いわけでもないからなー。偶には自分で考えてみるか。
「あ、そうだ。ヒントくれよ。それくらいならいいだろう? ポイントがギリギリ発生しないレベルのものを」
『自分で考えると言ったのに……まあいいでしょう。折角落とされたことなので始まりを思い出してください。私から言えるのはこれだけです』
始まりー?
なんじゃそりゃ。始まりの森、では流石にないだろうし、俺がゲームを始めたての頃とかでもないよな? 流石に。死んで死んでスキルをいっぱいゲットしたけど、スキル封じられてるし。
始まり、始まり。何の始まりだ? 世界の? ゲームの? ユグドラシルの? んー難しいな。
「トパー、」
『ダメです。でも、もう一息という感じですよ?』
「ほんとか?」
んー、始まり、始まり。何か物語でもスタートさせるのか? いや、そんなものを始めた覚えはないな。あ、魔王の始まりか? 俺が魔王を志したのはいつだっけ? ってかなんでそんなことになったんだっけ?
『惜しいですが違います。ただ、かなり近いですよ。後はもう目と鼻の先です』
え、魔王違うの? 正解だと思ったのになー、でも近いってことは……
「あ、神様?」
『正解です。というかユグドラシルは神様の住む場所なのですからそれしかないでしょう?』
いや、それしかないと言われてもなー。 でもまあ当たったから後は……何するんだっけ?
『案内人に言われた特別な力を模索するのでは??』
あぁ、そうだったそうだった。
『……』
なんだか凄いジト目で溜息をつかれたような気が。
ただ、神様の始まり、そして特別な力とくれば流石に俺でも分かる。奇跡だな?
『先ほどから言っておりますが、それしかないのでは?』
むぅー、俺は色んな可能性を考慮しているんだよ。答えを知っているトパーズと一緒にしないでくれ。
ん、ってかあの案内人、スキルは封印してたけどもしかして自分は奇跡は使ってたとか??
『はい、そうですよ』
あんにゃろー次会った時は完膚なきまでに叩きのめしてやるからな。
「よし、じゃあ奇跡を作るぞー!」
『ポイントが足りない可能性があります』
「あぁん??」
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メガネとコンタクトと裸眼の比率を知りたい!皆さんはどれですか??
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