第1139話 神のポイント


「はぁ〜」


 俺は、コロシアムに集まっていたプレイヤー達を全員帰すと、腰を降ろして一息ついた。なんか最近一息ついてばっかな気がする。


 それにしてもなんとか奇跡を起こす事が出来たようだ。【攻贖他愛】を使うことで味方のダメージを俺が肩代わりできることは分かっていたんだが、今回集まってきてくれた人達が味方判定になるかどうかは賭けだった。


 その賭けを外していたらと思うと少し怖いが、まあ勝ったからいいだろう。


 そして、そのおかげで俺はついに……


「条件の達成を確認しました。神格化を開始します」


 ん、ちょっと待て、神格化? 神化じゃ無いのか? まあ、どっちもそんなに対して意味は変わんないよな? これで俺は神になれたんだよな?


「……」


 ステータスを見ると、今まで第一職業であった破戒僧が確かに人神という表記に変わっている。んー、これは神になった、といえるのか?


 まあ、うだうだ言ってても仕方ねーか。それよりも、神になったんだから、いよいよユグドラシルに向けて歩みを進める事ができる。そこは神のみが立ち入ることのできる領域らしいからな。人神とは言え神であることには変わりない、全力で遊びに行かせてもらうぜ。


「神格化が完了しました。神格化に伴い、三つの特典を受け取ることが可能です」


 ん、特典? ってかまだ神格化完了してなかったのか?


 そう思って俺の体を確認すると……特に変わった所は見受けられなかった。ただ、どこか自分の体が自分のものではないような、そんな感覚に陥った。いや、まあゲームの世界だから当たり前っちゃ当たり前なんだろうが、今までの感覚と比べて、どこか浮遊感があるというか、体に馴染んでいない、そんな感じがあるのだ。


「一つ目の特典は、霊体です。これにより、いつでも霊体と実体を変更することが可能になりました。霊体には霊体に対する専用の攻撃しか効かず、実体には実体の攻撃しか通りません。上手く切り替えて戦闘を行いましょう」


 は、はい。なんか急に詳しい説明がきたな。しかもなんだ、ただの説明じゃなくて、どこか自我を感じるな……


 ただ、なるほど、自分に対する違和感は霊体が使用可能になったことによる違和感だったのか。それにしてもナイスタイミングだな。こうなってくると他の特典も気になるな。


「二つ目の特典は、奇跡です。貴方が神になるために行った奇跡がいつでも行使可能になります。ただ、その為には信徒たちからの信仰ポイントが必要になります。信仰ポイントは様々な方法によって獲得でき、また奇跡も信仰ポイントを消費することによって変更や枠の増加等行うことができます」


 へぇー、奇跡が実質使い放題になるんだ。ん、でも俺の奇跡ってスキルで実現したもんだよな? どういう扱いになるんだ? それに信仰ポイントはどのくらい溜まっているんだろうか。


「現在の信仰ポイントは4,028ポイントで、奇跡はおよそ四十回行使可能です。また、奇跡はポイントを消費することで自分の好きなように弄ることができます。色々試してみることをお勧めします」


 は、はぁ。そ、そうなんですね。というか、確実にお前自我あるよな? 自分から俺に話しかけてきてるし、俺の質問に答えているし、お前は一体何者なんだ?


「はい、質問に答えると同時に三つ目の特典を説明させていただきます。三つ目の特典はわたくし、神様の専属支援型霊体知能です。お好きなこと質問していただいたり、暇な時の喋り相手になったりと、様々なご用途でお求めいただけます。……貴方の言葉で言うなら『天の声さん』と言えば分かりやすいでしょうか?」


 え、天の声さん!?








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昨日は投稿できなくてごめんなさい。

正直明日も怪しいです……

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