第1123話 零成果
ーーー称号《無手の殺戮者》を獲得しました。
《無手の殺戮者》‥武器を使用せずに百体以上のモンスターを一度に倒す。武器を装備していない状態時に全ステータス微上昇。
ん、なんかゲットしちゃったな。でも、まだ殲滅し終わってないからちょっとだけ待ってな。
「ふぅ」
やっと終わったぜ。
素手だけで倒すと言うのは中々に疲れるな。何より、最初のジャンプが一番大変だった。スキルを使わないと、垂直飛びじゃ流石に限界あるし、まずは一旦敵にこっちへ来てもらおうと思っても、小石すら使えないから手間がかかるしで、一番苦労した。
そもそもスチュパリデスは上空から、羽を飛ばしてきたり、毒団子を落としてきたりと地上に降り立たないスタイルだったからこそ、尚のこと大変だった。一斉に羽を飛ばされた時は、本当に剣山が降ってきたのかと思ったぞ。
あと、一度倒した奴の嘴を後で回収するのが面倒臭いなと思い、絶命させるのと同時に嘴を回収していたからそれも大変だったな。
これが間違えて先に嘴を回収してしまうと倒れないから、ちゃんと倒してから嘴を頂く、と言うのを徹底しないといけないのが辛かった。同じことし続けてると何が何だかわからなくなっちゃうんだよな。
……あと、ちょっとの間シカトしてたけど、なんだよこの称号、どう考えても使えねーじゃねーかよ。無手って中々そんな状態なら無いからな? 微上昇くらいなら絶対に武器装備した方が強いし、例え無茶苦茶上昇したとしても多分武器使うぞ?
いや、まあ俺が勝手に縛って勝手に称号もらっただけだから文句言うなと言う話ではあるのでしょうが。
まあいい。今の俺には一筋の希望が存在している。それは、幻獣であるスチュパリデス、がユグドラシルに関係しているのではないか、と言う仮説だ。
俺も最初はなんでこんな面倒臭そうな幻獣を倒さなければいけないんだ、と思っていたが、まさか受付からの天啓だったとはな。こうやってユグドラシルに関する手がかりを得られるとは!
「ん? え、うん。スチュパリデスはギリシャ神話で、ユグドラシルは北欧神話だから恐らく関係が無い、だって?」
『も、申し訳ありません……』
「い、いや別にメガネくんが謝ることでも無いんだけどさ」
え、俺のあの嘴ぶっこぬきタイムは一体なんだったんですか? 物凄い虚無感に襲われているんだが。
『しかし陛下、このゲームがきっちり神話通りに作っている可能性が低いと思いますし、私としても北欧神話を中心に様々な神話を調べますので、何卒気を落とされないように……』
「ありがとうな、気を遣ってくれて。メガネくんもメガネくんでちゃんと自分のしたいことに時間を使うんだぞ。俺にばっかり時間割いてもらうの何だか申し訳」
『いえ! 私の望みは陛下にお仕えする事ですから、全力で頑張らせてもらいます!』
な、なんて良い子なんだ。それに比べて俺はちょっと嘴が無駄になったからと言って、へこたれてる場合じゃないな。それに、本当には無駄になってもいない。だって、これでついにギルカを更新できるのだからな!
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いよいよ明日から日常現実ですね()
更新も止まると思うのですが、皆さん一緒に頑張りましょう!
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