第1111話 お、ゾロ目じゃん


「ハーゲン、お前今何をしていた?」


『……も、申し訳ありません。今の私の実力では他の従魔たちの足手纏いになると思い、全体のサポートに徹しておりました』


「全体のサポート?」


『はい、ご主人様が少しでも苦戦してくださればと思い、波状攻撃が途切れないようずっと指示をしておりました。その上で、どうしても途切れそうな場合だけ、ダメージ目的ではない攻撃を密かに放っておりました」


「ほ、ほう……?」


 なんか、敬語で誤魔化されている気がするが、サラッととんでもないこと言ってないか? 俺が少しでも苦戦してくだされば、ってどういう感情なんだ??


 ま、まあいい。それは一旦置いておこう。きっと俺をバトルジャンキーか何かと勘違いしているんだろうな。それよりも問題は別にある。


「ハーゲン、お前はそれでいいのか?」


『……っ!?』


「生まれ変わった時、お前は自分の力で強くなるって言ってたよな? 確かに今までの経験から強くなっているとは思うが、未だ進化できていない。もしかしてスランプに陥っているんじゃないか?」


『も、申し訳ありません……返す言葉もございません』


 やっぱりそうか。そしてハーゲンは誤解してしまってるな。


「あ、いや別に怒りたいわけじゃないんだ。もし、行き詰まっているのならば俺を頼ってくれてもいいんだぞ? 何も成長は自分の力だけでしないといけないもの、じゃないからな」


『あ、ありがとうございます!』


 極論を言って仕舞えば、別に強くならなくてもいいんだ。俺が守ってやればいいだけだしな。そして、もし強くなりたくて困っているんだったら潔く身近な人に手を借りればいい、それだけだ。


「よし、じゃあ一緒にハーゲンの進化目指して頑張るか!」


『はいっ!』


 えーっと、ハーゲンは強制進化じゃなくて正統な進化を望んでいるんだったよな。……そういえば俺、強制進化以外で従魔を強くしたことないな。普通の人はどうやってやってるんだろうか? 従魔を持っている奴みんながみんな強制進化を持っているわけじゃないだろう?


 うん、こういう時はメガネくんだな。困っている時は誰かに頼る、俺がさっき自分でいったことだ。ハーゲンに一緒に頑張ろうと言った手前、早速人の手を借りるなんて、と負い目を感じる必要は全くない。


『おーい、メガネくーん。普通のプレイヤーって従魔を育てるときどうしてるの?』


 メガネくんの素晴らしいところの一つは、オンライン状態であれば速攻でレスポンスが帰ってくるところだ。


『少々お待ちください……はい、どうやら従魔に内蔵されている経験値を割り振って、レベルを上げ、進化させるようですよ!』


「ん、、、は?」








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