死にたがりが逝く！〜ステータスを振らない男の無双譚〜

第1075話 秘匿主義者

「ではまず、三妖についての大枠について説明させてもらいますね」

「いや、大丈夫だ。三妖が何たるかとそのメンバーの内二体については調べがついている。残りの一体について情報が欲しい」

「なんと、まさかそこまでとは……では、貴方が知っている二体とはどなたでしょう？」

「俺が知っているのは大天狗と天狐だ」

「これはこれは。本当に私たちは貴方のことを甘く見ていたようです。まさかそこまでとは……恐るべしです。しかし困りましたね。そうなってくると、私もラスト一体についての情報は殆ど持ち合わせていないのですが」

　やはりそうなってしまうのか。本当に三妖のラスト一体はどれだけ情報を秘匿しているんだ？

「だが、殆ど、と今言ったよな？　何か知っている情報はあるのか？」

「えぇ、その妖の正体は鵺と言われております。しかも、姿形を変えあらゆる場所に出現するという恐ろしい妖です。プレイヤーは誰もその姿を確認できないと言われております」

　まあ、確かにそうだろうな。姿形を変えられるんだから。それにしても鵺か……強そうな妖だな。

　しかも何より難しいのがその妖を発見することとはな。勝てる勝てない以前に勝負の土俵にすら立てないことがこんなにも強いとはな。

「他にも知ってることはないか？　なんでもいい。兎に角その鵺についての情報が欲しいんだ」

「そうですね……これは完全に噂レベルなのですが、あるプレイヤー、しかもかなりの妖力を溜め込んだプレイヤーが一人夜道を歩いているとどこからともなく襲われて、妖力を全て奪われた、と言う報告があります。そして私たちはこれが鵺なのではないかと推測しております」

　これは新情報だな。鵺は妖力を集めているのか……

　つまり、逆を言えば妖力を溜めまくれば向こうから寄ってくる可能性があるということだ。この情報が本当ならば、だが。

「もちろん、あくまで噂で推測の域をでません。ですが、これくらいしか私たちも鵺に関しては情報を持ち合わせていないのです」

「そうか、もう他に知っていること、噂レベルでもないんだな？」

「は、はい……」

「分かった。では、二人とももう帰っていいぞ。俺たちはやることができたからな」

「やることとは、もしかして？」

「あぁ、今から限界まで妖力を貯める。そして、鵺を誘き出すのだ！」

「分かりました。では、私たちが今までに見つけた最高効率妖力貯めスポットお教え致しましょう」

「おい！　俺たちの苦労を分けてやるこたねーだろ！」

「いえ、この人たちはきっと鵺を倒してくださいます。そんな方に恩を売れるのですから、そのくらいお安いものですよ。では行きましょうか」

「あ、あぁ……」

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実は私も秘匿主義者なんです…

意味もないのに情報を隠してしまう……

皆さん、私のこと男だと思ってません？？つまりはそういうことです（）

あ、今日夏バテっぽい症状にかかりましたがなんとか落ち着きました！

皆さんもお気をつけください！

というわけでラーメン食いに行ってきます！