第1060話 仲の良い兄弟

大天狗さんの一人称を我から儂に変更しました。

理由に関しては……本編を見てくださればわかるかと思います!

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「「……」」


 あれ、何故か気まずい雰囲気が流れてしまってるな。土蜘蛛の時はこんなこと無かったのに、もしかして土蜘蛛と大天狗って仲悪かったりするのか?


「なあ、どうしたんだ? 土蜘蛛と大天狗は何かあったのか?」


「へ、陛下……恐らくですが私の部下にさせられたのが気に食わないんだと思いますよ! あくまで大天狗が認めたのは陛下だけです。それなのに私の下に置かれれば誰だって嫌な気持ちになるのではないでしょうか?」


「そうか? でも、ほら土蜘蛛だって今はわかってくれているし時間が解決してくれるだろ」


「は、はぁ。恐らくですが、土蜘蛛さんも、、、」


 と言ってメガネくんは黙ってしまった。まあ良い、メガネくんの下に着くのが不満ならメガネくんでも納得できるくらいメガネくんを強くすればいいだけの話だからな。


「そう言えば貴様、何故儂の神通力が効かなかったのだ? それほどまでに儂の力が弱かったというのか?」


 んあ、神通力? そう言えば何か言ってたな。メガネくんの身動きが取れなくなってた奴か。なんでだろうな、俺からしたらその神通力を感じることすらなかったんだが、本当に俺に向けて力を使ってたのか?


「此奴も分かっていないようだな。我が説明してやろう」


「貴様には聞いておらん」


「何を? 大天狗の癖して、その長っ鼻を圧し折ってやろうか?」


「ほう、寝言は寝てからいうものだな。それとも、本気か?」


「いいだろう、ここでどちらが上かハッキリさせようではないか!」


「おい、お前ら」


 本当に喧嘩してるじゃん。ガチで仲悪かったんだな。そうなってくるとちょっと申し訳ないな。嫌いな人が同じパーティにいるって中々しんどいだろ。


「お前らがいくら争おうが関係ないが、俺の前では騒ぐな。分かったな? それと土蜘蛛、俺に神通力が作用しなかった理由について端的に説明しろ」


「あぁ、貴様は妖力がないだろう? この長鼻の神通力は妖力に作用し効果を発揮するものなのだ。その為、妖力がない貴様には聞く道理が無かったというわけだ」


 なるほど、確かにこの世界にいる生命体は基本的に妖力を持っているから、それに作用するだけで絶大な効果を得られるわけか。つまりはメガネくんの妖力を中途半端に上げてしまったばっかりに神通力を食らってしまったというわけか。


「ふむ、お主は妖力が無いのか……って、それは真か!?」


 物凄い時間差だな。でもまあ、それだけこの世界の住人からすればあり得ないことなんだろうな。だからこそ妖力のみに作用する神通力なんてものがあるのだろうし。


「一先ずは妖力の件は置いておくとするか。それよりもお主にもう一つ聞きたいことがあるのだが、」


「ん、なんだ?」


「それは何故、それほどまでの力を持っているのにも関わらず我ら天狗の集落を襲ってきたのだ?」


 あ、ってか、それに関しては俺も言いたいことあるんだった。










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もうちょっと考えていればこんなことにはならなかったのにー


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