第886話 Death Per Second


「ふぅ、」


 これでだいたい百回くらい死ねただろうか。全盛期に比べて死ぬ効率、DPSがかなり落ちている気がする。


 最近、あまり死ねてないから仕方ないっちゃないかもだが、もっと死なないとな。経験値が俺の強さと相関していない以上、死に続けないと俺の強さは維持できない。


 いや、維持はできるんだろうが、それだと周りに置いていかれるからな。置いていかれないように、魔王の位置を保つ為に俺は死に続けないといけないのだ。


 いずれは経験値も俺の強さの糧にしたいのだが、それはまた先の話だろうな。


 さて、今日は何をしようか。王座奪還戦まではもう少しだけ時間がある。だらだらしてても良いんだが、それでヘマをこいたら笑えないからな。


 でも、いつもみたいにスキル屋にいったりスキル選定をしたりはできない。ここに戻って来れなくなる可能性があるからな。


 俺にできる強化は死ぬことだけだ。


 よし、じゃあ今日は新しい死に方を開発しよう。最近は無効化スキルを封印して死ぬっていうことしかしてなかったからな。


 それでもステータスは上がるけど新たな強さを手に入れることはできないからな。何か良い方法はないだろうか?


 あ、そうだ。死ぬわけじゃないがやっておきたいことがある。俺がこの土地にきてから俺を苦しませ続けた奴の処理だ。


 そう、目だ。


 取り敢えずもう二度と失明が出来ないようにしたい。というわけで、


「【天駆】!!」


 俺は天駆を発動し、垂直に駆け昇る。まるで梯子を手を使わずに登っているかのような感覚で、それを意識すると少し怖い気もするが、それを全力で押さえつけて登っていく。


 まあ、最悪転落してもまた天駆を発動させればいいし、そもそも天駆の仕様上、踏み出す足に足場ができるため、踏み外すという状況が生まれない。


 まあ、それでも怖いもんは怖いよな。


 そんな感じで、地面が見えなくなるくらいに上昇した後に、


「直射日光!」


 周りに人がいないからと思って叫んでみたのだが、わざわざ大声で言うことでもなかったな。なんか恥ずかしい。


 そして、どれくらいが経っただろうか。太陽を見つめすぎてもはや眩しいという感情が無くなったら、天駆を解除し垂直に落下する。うん、これは楽しいな、まるで宙に浮いてるみたいだ。


 ッッドーン!!


 地上に戻ると、お、ちゃんと目が見えなくなっている。でも時間が足りなかったのか前回よりはぼやけ度合いが弱い。まぁ、やり方は間違ってないって分かっただけでもよしとしよう。


 そしてこの後に死ねば多分、大丈夫だろう。


 んー、でもなー。なんか効率が悪いっていうか二度手間な気がするんだよな。わざわざ降りてから死ぬ必要あるか? いや、ないよな。そうだ、上空で死ねば良いんだ。


 ずっと太陽を向いて登ってたらその間に多分目潰ししてくれるはずだ。そして、上空でどうにか死ねばミッションコンプリートだな。


 あ、そうだ。それなら宇宙空間まで行っちゃえば体が爆発かなんかして死ねるんじゃないか??







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皆さんもDPS高めていきましょう!!!!

コメ返し開始したので、じゃんじゃんコメントしていってください!!

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