第644話 実験と斜上
「お、良い感じに死んでるな」
強くするにはやっぱり死にまくることがいいだろうということで、一層から二層に行く間にサメたちに襲わせてみた。
まあ、最悪スキルがゲットできなくてもこういう体験は何かに生きるだろうから、まあ頑張って欲しい。
それにしても魔王軍に加入したのが、魚人二人と人間一人だけとはなー。少し、いやかなり予想外だ。
流石に前のイベントで暴れ過ぎたから、嫌われているとは思っていたのだが、まさかここまでとは。ってか、暴れたのは俺じゃなくて従魔たちなんだけどな。
今回のイベントに不参加の人もいるだろうけど、その人たちとこの三人以外は皆、天使の味方ということだろ?
これはいよいよ不味いな。敵の天使がどれくらい参戦してくるかにもよるが、結構厳しい戦いになるかもしれない。
従魔たちにやる気を出させて正解だったな。皆、もともと強かったが、数の利が向こうにある以上、少しでも戦力が欲しいからな。
こちらが一騎当千の戦いを見せても相手に万を超える数を当てられれば負けることになるからな。こちらは一騎当千を超えていかなければならない。
そうなってくると、あの三人にも千とは言わずとも五百は対応できるようになってもらいたい。
あ、やっと死んだ。でもこのペースだと俺のレベルに達する前に戦争を迎えそうだな。皆、それぞれ慣れてきて死ににくくなってるしな。
まあ、経験値にならない経験も大切だろう。
よし、俺も三人の強化は一層の皆に任せて俺も俺にできる準備をしていこう。まだ、俺にもできることはまだまだあるだろうし、試してみたいこともある。
その内の一つを今からやってみようと思う。圧倒的数の利を覆すための作戦だ。
その名も「人が用意できないなら、人じゃなくて良いじゃない」作戦だ。
ま、ただ死骸魔術でたくさん召喚してみよう、ってだけなんだが、どんな奴らをどれくらい召喚できるのか、最大値を今のうちに測っておきたいのだ。
ぶっつけ本番だと怖いからな。ある程度の予想は立てれた方がいいだろう。
よし、では早速使ってみるか。
「【死骸魔術】、召喚」
すると、スケルトンが二体ほど現れた。そういえばスカルとボーンは召喚したスケルトンを服従したんだっけな、懐かしい。
あの時はMPがなくてスケルトンしか呼べなかったんだよな。だけど今ならもっと強いモンスターも呼べるはずだ。
さっき消費されたMPよりももっと多くのMPを消費するイメージで、、
「【死骸魔術】、召喚!」
すると、先程とは比べ物にならないほど大きな魔法陣が出現し、ドクン、ドクンと小さくなっていき、結局はマンホールよりも少し大きいくらいの魔法陣になってしまった。
そして、現れたのが……
「お呼びに預かりました、獄界序列、四位のヴァールで御座います。以後お見知りおきを」
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