第605話 急な連絡

レ、レビューをいただきましたっ!!

ありがとうございます!!

とてつもなくやる気が出ます!!ありがとうございます!!

——————————————————


 ピロン


 適当に深海の方に行って、カニを乱獲して、生で食べたり、しゃぶってみたり、茹でてみたりしながら、三銃士たちとカニパを洒落込んでいたら、唐突に通知音が俺の頭に鳴り響いた。


 因みに堕天使たちは皆、蟹味噌は苦手らしい。おいおいおい、なんの為にきたと思ってるんだよ、とも思わなくもなかったが、それよりも蟹が美味しすぎて、そんなことどうでも良くなるくらい大満足だった。


 それよりも通知が来てたんだったな。こんな楽しい、いや美味しい時間を邪魔するなんて一体どこのどいつだ? いや、誰かはわかっているんだが、どんな内容なんだ?


 んーっと、なになに? 


『天魔大戦〜あなたはどちらの味方!?〜』


 は、はい? 今のは見間違いだろうか、目の錯覚だろうか。いや、まだ分からない、それに詳細を見るまでは確定事項でもない。


 えーっと、どうやらこれは例の如くイベントの通知であることは間違いないらしい。ただ、ただ、その内容はいつもと明らかに違うようです。ここに書いてあることをそのまま読み上げよう。


「何の因果か突如、勃発した天使と魔王の全面戦争。互いに相反するこの二つの勢力は互いに牙を研ぎながら来るべき衝突の日に備えている」


「、、、は?」


 自分で読んでて全く理解が不能だった。これはまだ最初の文なんだが、早くもツッコミどころがたくさんある。


 まず、突如、勃発した天使と魔王の全面戦争って、もしかして俺のこと? 俺がちょっかいかけたせいで起きたってこと? このゲームに元からいる先輩魔王とかじゃなくて?


 ……ま、まあ、最悪その魔王が俺だとして、来るべき衝突の日ってなんだよ、おい! 俺まだ聞いてないぞ運営さんよ。確かに協力するとは言ったけど、こういうことなのか? 事前にアポイントメントとかないの?


 だが、無常にもこれはもうすでに決定事項だぞ、と言わんばかりにそん詳細は続いていた。


 プレイヤーにはこのどちらか二つの勢力に与することができ、また、参加しないも自由らしい。天使側について魔王勢力を削るもよし、魔王側についてその内情を探るもよし、らしい。


 っておいおいおい! なんだよこれ、明らかに俺に対して悪意のある書き方しかねーじゃねーかよ、おい! なんで俺は倒しに行く前提なんだよー。


 心当たりはなくもないが、一文くらいあってもいいんじゃないか? 魔王側についてその側近となるもよし、みたいな感じでさ。


 そして牙を研いでいるって、これは個人的に結構気になっているんだが、まあ、少なくとも俺に関しては自分が一番良く知っているからいいとして、天使も牙を研いでいるのか? 俺に対して。


 主天使に対してすら、堕天使ズは少し手間取っていたからな。従魔たちはまだいけると思っているが、相手の天使もまだ上位天使が残っている。


 しかも三段階強くなる。もしその強さが加速度的に上がるのだとすればもしかしたら俺でも手こずる可能性だって出てくる。


 つまりはそういうことなのか? 俺が、俺こそがプレイヤーの力を獲得できなければ、負けちゃうから、そしてそれが不味いからという理由で、このイベントが生まれたのか?


 もしそうだとすれば、死んでも負けたくないし、プレイヤーの力も借りたくないんだが。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る