第573話 ガチャ
「んー、」
迷うな。レアスキル引換券とかや、レア装備引換券、さらにはランダムスキルオーブなんてのもある。
引換券というのはリストの中から自分の好きなスキルや装備をもらえるという物で、これでもかなりの代物がもらえるようだ。
しかし、更にその上をいく可能性を秘めたものがオーブだ。これはランダムで出る代わりにリストに載っていない、超弩級のスキルや装備が手に入るかもしれないのだ。
一応、他にもアクセサリーだとかスキンだとか他にも色々ある。前は、アクセサリーか何かをもらった気がするが、今どこにあるのかすら定かではない。
そして俺は気づけば、一つの選択肢で頭が覆い尽くされてしまった。そう、ランダムスキルオーブだ。
リストにも載っていないほどの最強スキルが手に入る可能性を秘めているなんて、夢しかないじゃないか。それに、リストを見たとしても何が俺にとって必要なのかはわからないのだ。
だからこそ、天に全てを委ね、俺の運試しを行おうということだ。
あ、先にリストの方だけを見ることってできるのか? ランダムで引いた時にそれがどれほどの強さかっていうのが分かった方がいいからな。
お、できそうだな。んーっと、なるほど、各種魔法系は一通り揃っているな、そして剣術とかそういう系の武術スキルも派生も含めてかなり揃っている。
中には絶対これも上位互換だろ、っていう奴だったり、そんなもの使う? っていうかなりニッチなものまであった。
そして、リストの中に四字熟語は入っていなかった。俺の中で四字熟語は頭一つ抜けて強いイメージがあるから、四字熟語がランダムで出たら、アタリと思っていいだろう。
では、引くか、運命の時間だ。
「頼むっ! こいっ!」
ーーースキル【本気豆腐】を獲得しました。
きたーーーーっ! どうだ俺の神引きは! こういうので当たった記憶はほとんどないのだが、やはり魔王としての俺は一味違うようだ。効果もしっかり見てみよう。
【
ん? これ、四字熟語スキルだよな? アタリということで喜んでもいいんだよな?
なぜだろう、運営に遊ばれている気がする。どう考えてもネタスキルだろ、これ。なんか俺の喜び返して欲しいんだけど……
くっ、この屈辱、運営に思い知らせてやるぞ。俺はこのスキルで世界を必ず、必ずや混沌に陥れることを誓おう。
ふふふふふ、運営はたかが十秒とでも思っているのだろう。だが、俺にその十秒を与えたこと、必ず後悔させてやるっ!
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