第535話 役割と属性
「じゃあな、爺さんまたいつか会おう」
「了解した」
別れの挨拶をすませ、外に出ようとした所、爺さんから声をかけられた。
「最後に一つだけよいかのう? これは儂の直感でしかないんじゃが、お主は何処か邪神様に似ておる部分があるような気がするのじゃ。なんというか、死の臭いが濃いというのか……」
へぇー、そうなのか。俺はどこか邪神様に通ずる所があるのか。まあ、死の臭いが強く感じるのは俺が異常な程に死んでいるからだろうな。でもまさか俺に死の臭いがこびりつくほどとはな、流石に死にすぎだろうか。
だが、それを爺さんに伝えると何故か納得していないように見受けられた。なんでだよ、と思ったがまた別の理由があるのかもしれない。まあ、次会った時にでも詳しく聞けば何か分かるかもしれない。
そして今度こそ別れの挨拶を告げると、俺は邪の祠を後にした。短かったようで長いというか濃い時間だった。特に一番の思い出はサーモンをたらふく食べたことだろうか。あれは僥倖だったし、面白かった。
これからは配下を増やしていくことも検討しなければならないから、あれは奪魂や授魂の良いデータが取れたとも思う。
それに配下だけでもなく、先程の爺さんのように協力者を集めないといけないな。流石に俺一人では巻き起こせる混沌というのもしょぼそうだからな。
まあ、幸いいくつかアテがあるから、そこを頼りつつ、良い具合に勢力を広げていけたら良いなって感じだな。
でも取り敢えず今日はなんか疲れたから、寝よう。色んな情報が一度にきて精神的に疲れてしまった。
❇︎
よし、今日もしっかり頑張っていこう。今回は一つ明確な目標がある。それは、水担当の配下をゲットすることだ。
俺の配下は空陸担当のハーゲン、応用力、汎用力担当のスカルボーン、武力担当のアシュラ、暗殺担当のカトル、炎担当のペレ、氷担当のアイス、毒担当のデト、そしてスプラッタ担当のゾム、という感じに役割分担されている。
そして、俺はここに水担当がいないと思ったのだ。攻撃属性としての水、というだけでなく、ハーゲンの空陸にたいする海というべきか、俺が水上で移動する時や共に戦える配下が欲しいのだ。
まあ、何故急にこんなことを考えたのかというと、もちろん先のサーモンによる所が大きい。別にサーモンを配下にするつもりはない、アイツらは俺の飯だ。
だが、サーモンを見てそういえば水棲のモンスターがいないな、と思ったのだ。居て困ることはないだろうし、何かと便利だろう。
まあ、攻撃属性的な面から言うと、炎と氷、強いて言うならハーゲンが雷であるから、今回で水、そしてゆくゆくは風や木、土などの多種多様な属性を揃えていきたい。俺が属性魔法をあまり持っていないからそれの補填にもなるからな。
以前はスカルとボーンが若干、木属性よりの時期があったのだが今ではすっかり路線変更しちゃっている。まあ、したのは俺だが。
今回、混沌と言う役目をもらったからにはしっかりと揃えて戦力を増強していきたい。
ってか、俺が唯一もってる属性が爆破ってどうなんだとも思うが、これは配下を充実させろという天からのお告げだろう。
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