第483話 爺への感謝


 よし、装備を確認するか。左から順番に見ていくとしよう。


 ん? これはなんだ? ヘルメットのようにも見えるが、それにしては深さが足りないし、大きすぎる。まるで、頭がめちゃくちゃ大きくて、平べったい人ならちょうどいいだろうが、、取り敢えず、詳細を見よう。



・窮撃の鎧 伝説級

カメの甲羅に装着するために作られた鎧。複数の鉱石やモンスターによって作られており、職人の技によって最大限に素材が生かされている。この鎧は、装備者の体力が低くなればなるほど、防御力が上昇する。



 お、おう、これは強いな。それにデト用の鎧ってことだったんだな。甲羅につけるのか、なるほど。体力を削られれば削られるほど防御力が上がるっていう効果は、耐久型のデトックスにはかなり相性がいいな。流石は爺さんだな、これは期待以上だ、他のも楽しみになってきたぞ。よし、次に行こう。



・宿命の指輪 伝説級

体が不定形の者の為に作られた指輪。様々なモンスターのコアや心臓によって作られており、職人の技によって最大限に素材が生かされている。この指輪を装備している者は、本体の命が失われた時、一日に一度だけこの指輪をコアに、死亡時の姿のまま復活することができる。



 やば、これは凄いぞ。身体が不定形というのは恐らくペレのことだろう。ペレは身体を自由自在にマグマに変えることができるからな。


 確かに、そういった身体を変化できる性質を逆手に取られてやられてたり、弱点を突かれることで一瞬で即死したりなんかもあるかもしれない。


 それに対して、保険をかけられるというのはかなり大きい。マグマは多くの水をかけられると固まってしまうが、その場合でも固まった身体を使って蘇生できるということだろうな。


 二つ目も装備も期待以上だなこれは。これはますます期待が強くなるし、爺さんに感謝やな。よし、次も見るか。



・闇者のローブ 伝説級

暗殺者の為に作られたローブ。夜に活動するモンスターによって作られており、職人の技によって素材が最大限生かされている。このローブを装備時、他者から認識されづらくなり、奇襲時の威力が上昇する。



 ほう、これはアスカトルの為の装備か。暗殺者専用、って感じがいいな。今までの効果と違って地味に感じるが、地味だけど強いという印象だ。これからは更に暗殺業に励んで欲しい。


 ローブの中身を見てみると、そこにはズラーっと暗器というか、武器が仕込まれていた。投擲武器の手裏剣や苦無クナイ、他にもナイフや様々な武器が隠されている。


 もしかしてこれらも作ってくれたのだろうか、流石爺さんだな。それにしても仕事が細いし、奇襲攻撃の威力が上がるという効果に合ってるし、完璧だな。


 これが前半戦……爺さん、あんたやべーな。

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