第478話 結果と報酬


ーーー称号《教官》を獲得しました。


《教官》‥NPCに対して指導を行い、その結果対象が強くなる。NPCからの好感度上昇。



ーーー称号《鬼教官》を獲得しました。


《鬼教官》‥NPCに対して指導を行い、その際に希望と絶望を両方見せ、その結果対象が劇的に強くなる。NPCからの好感度がかなり上昇する代わりに教え子からの好感度が微減少する。


「称号《教官》は《鬼教官》に統合されます」



ーーー称号《カリスマ教官》を獲得しました。


《カリスマ教官》‥NPCに対して指導を行い、その際に希望と絶望を両方見せ、その結果対象が劇的に強くなり、感謝される。NPCからの好感度がかなり上昇し、スキル【言霊】を取得する。


「称号《鬼教官》は《カリスマ教官》に統合されます」



【言霊】‥このスキルを使用時、自分が発する言葉が他人に影響を与えやすくなる。味方の鼓舞や相手の錯乱、交渉にも使用可能。熟練度に応じて効果上昇。



 ……ん? 


 これは組長の息子に対しての指導が終わった時だった。ピロンピロンと称号獲得の効果音がなりやまず、ずっと、天の声さんの声が聞こえていた。


 そして鳴り止んだと思ってステータスを確認してみると、どうやら俺はカリスマ教官になってしまっているようだ。別に大したことしてないのに変な気分だ。まあ、別に貶されてるわけではないからいい気分なのは確かだがな。


 それに、なにやら使えそうなスキルもゲットしたようだし、今回の指導は良いことずくめだな。


 よしじゃあ、とりあえず組長のとこに戻ろう。たった一週間でここまで見違えるように変わった息子の姿を見て、父親としてらどう思うのだろうか、とても楽しみである。


❇︎


「ほぅ、ここまでか」


 俺が息子を組長の前に見せると、すぐにこの言葉を発した。息子を見ただけで瞬時にどれだけ強くなったのか分かったのだろう。流石組長である。だがこれはどちらにも取れるから、早く次の言葉を出して欲しい。


「息子の指導、非常に感謝する。これほどまでに鍛え上げており、まだ眼の炎も消えておらん。これからも恐らく鍛錬するつもりなのじゃろう。これで儂も心置きなく代替わりができるというものじゃ。其方、本当に感謝する」


 お、おう。代替わりまで考えていたとはな。それに、眼の炎まで見えるとかこの爺さんヤバイ奴なのか? まあ、敵対しなくてよかったよ、本当に。


「いえいえ、こちらの役目を果たしただけでございますから。それと、報酬の件は間違いないということでよろしいですか?」


「うむ、恩人なのだ、好きなだけ持っていくといい。ただし、お主ならちゃんと返すであろうが、一応保険をかけさせてもらおう」


 ん? 保険? 俺を殺そうとするのか?


「其方のことじゃ、いくら脅しても怖くも痒くも無いだろう。だから、したくなるようにさせよう。

 もし、金を全て返した暁には其方に、一般には決して出回ることのない、裏の情報、というものを教えよう」


 ……裏の、情報?

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