第453話 腕前と援軍
俺はスキルを全開し、街中の店という店を回りキノコを買い占めて行った。街のキノコ好きの人には申し訳ないが、こちらも制限時間があるのだ。もたもたしてられない。
一通りキノコを買い占めた俺はすぐさま作業に取り掛かる。量だけでなく、しっかりと料理をすることも求められるのだ。
数はもう全て従魔に任せて俺は料理の項目を達成する。その為に俺は街で買い揃えたのだ。野生に生えているものより、調理に適しているからな。
よし、まず最初はバターソテーだな。これは俺も現実で好きだから結構作ってる。パパッとできて簡単だし、今回にはピッタリだな。
調理方法は、本当に簡単。傘と柄に分けて、バターを溶かしたフライパンの上で焼くだけだ。火加減は適当だ、焦げなきゃ食えるぞ。
匂いが良くなってきたら醤油を適量かけて召し上がりだ。これで一品目完成だな。
パク
うん上手い。では次行こう。一つ一つ味わっている暇もない。二十四時間以内と言ってるものの、正確には二十四時間いられるわけではないので、本当よ制限時間はもっと短いのだ。
それも考慮して急がなければ、超特急だ。
続いて、キノコパスタだな。キノコを数種類使って、切りパスタの上に乗せるだけだ。ソースはおススメはデトックスのドクドクソースなのだが、刺激が余りにも強すぎるという方は市販で好きなものを買ってくれば良いだろう。
因みに、キノコとソースは軽く炒めてある。
「おぉ!」
ふむ、中々に美味そうである。結局、脂質と糖質の組み合わせが最強だからな。これに勝てるものはいねぇよ。なんで体に悪いものってこんなにも上手いんだろうな。
パスタを完食した俺はそのままドンドンと料理を作っては食べ、作っては食べ、を繰り返していた。
最初は効率重視の為、キノコをメインにした料理を作って食べていたのだが、流石に飽きてきた。無理矢理食べるべきなのだろうが、まだまだ先は長い。心を殺すのはまだ良いだろう。
マリネ、スープ、などシンプルなものを作っていたのだが、次第に俺は丼ものに手を出していった。
ここでは称号のおかげでとても料理がスムーズでとても楽しい。ついつい気が入りすぎて、親子丼やカツ丼、しまいには中華鍋のようなものまで作っていた。それにしてもなんでこんなにも丼ものって美味いんだろうな。
その後も魚のムニエル、ハンバーグなど材料を買いに行ってまで料理を作り続け、そして、とうとう最後の料理を迎えた。
「ふぅ、完成!」
十種のキノコスムージーだ!
「うぇ」
まっず、流石にこれは失敗だな。まあ最後の料理だから気合で飲み干すがな。
俺が顔をしかめながら、鼻をつまみながら何とかスムージーを飲み干した時、ちょうど俺の元に増援が届いた。
いや、新たなる敵の援軍とも言うべきか。
俺の戦いはまだ始まったばかりだ。
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