第449話 地下帝国
暗視と夜見を外してみると、そこに広がっていたのは正に、地下帝国、という風な世界だった。
何故、帝国という表現なのかというと、区画整理がきちんとされており、そこからかしこから煙があがっているのだ。いかにも計画された都市のような雰囲気が漂っている。
これは間違いなく帝国だ。俺はそう確信した。何故なら……
そうやって、入り口に書いてあったからだ。「チッカ帝国」と。
、、、これって、地下帝国っていう意味か? それとも、「こんなに近いのに気付けなかったお前ww」っていうことなのか? もし後者だったらその命名者ぶっ飛ばしたいな。
まあ、地下帝国をちょいもじったってことにしておこう。ん? それでもただの手抜きじゃね?
よし、もういいや考えるの放棄しよ。どうせ答え分かんないものに時間かけても仕方がないからな。
ところでなんで俺が爆発したのに誰も気づいて無いんだ? 騒ぎくらい起きそうなもんだが……
もしかして周囲の雑音とか、そういった類のものが一切聞こえない結界みたいなのが張ってあるのかもな。ただの爆発で結界が敗れるとは思えないし、なんらかのそれ専用の魔法やらなんやらがいるのだろう。
気づかれてないのは好都合だ。パーツ集めに勤しむとしよう。
そう思い、隠遁を発動しこの帝国に乗り込むと、俺は驚愕の事実を知ることとなった。
「えっ!!??」
じゅ、住民が機械じゃない!? そこに住んでたのは普通の生物だった。とは言っても、ただの人間ではない。いわゆる、ドワーフと呼ばれる生き物だろう。あれ? 精霊だっけ? 妖精だっけ?
まあ、その低身長でヒゲモジャで酒豪のイメージがあるまさにそれだ。
ということは、機械の生みの親はドワーフということなのだろうか? 確かにドワーフは素晴らしい技術を沢山保有していそうだからな。
んー、それにしても俺の見た目どうにかなんねーかな。隠遁してる限り見つからないのは良いんだが、その代わり、殺しか盗みくらいしかできない。別にそれでもいいんだろうけど、俺はある看板を見つけてしまったのだ。
「チッカ帝国修練場」
この帝国は看板を付けることが義務なのか?
まあ、それは置いといて、これが非常に気になったのだ。修練場ってまず間違いなく強くなることができるだろう?
しかも、地下帝国の修練場だ。めちゃくちゃ強くなれそうじゃないか? どんな修練方法なのかもきになるし、どれくらい強くなれるかも知りたいからな。
ただ、中を除いた時に、受付の人も当然ドワーフだったのだ。
「んー」
どうしたもんかなー?
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