第430話 久しぶりの
宝箱を開け終わると、次は転移陣が出現した。これで帰れということだろう。
あと、帰らずの塔のように隠しボス的なダンジョンマスターがいるのかと思って、いろんなスキルを発動してみたり、実際に触ってみたりしながら探してみたが、いなかった。まあ、毎回いるというわけでもないのだろう。
転移陣に乗って外に出ると、俺が見つけた入り口の穴は無くなっていた。どうやら、一度しかダメなようだ。でも、今でも存在しているダンジョンをみると、ボスが倒されたら、もう入れなくなるとかそういうことなのか?
もし、そうなら今あるダンジョンはまだ攻略されていないダンジョンということになるな。まあ、ダンジョンの有用性を考慮してあえて残しているのかもしれないが。
しかし、そうなってくると、従魔達の実力を見せてもらうにはまたダンジョンを探さないといけないな。だが、このダンジョンもたまたま見つけられたようなもんだし、もうこれ以上は考えつかないだろう。本音を言うとそんなに考えたくもないのだ。
かと言って、相手が悪魔レベルになるとそれはそれで強すぎるし、俺が相手したくなるんだよな。そう考えるとダンジョンっていうのがちょうどいい気もするんだよなー。
あ、そうだ。そういえば依頼っていう手があったな。俺、お金が常にないという、状態異常:金欠になっているから、それを使えば稼ぐこともできるから一石二鳥だな。
ここ最近、滅多に依頼を受けたことがなかったから、ちょうど良かったな。もしかして、ダンジョンの時にたらい回しにされたのもこれが原因だったかもしれない。そう考えると一石三鳥くらいだし、もうこれしかないな!
❇︎
俺はハーゲンに乗って、第五の街に来た。
「すみませーん」
相変わらず受付にはイカついスキンヘッドの男性。冒険者ギルドの後だからか、余計にヤバさというかゴツさいかつさが際立つな。ってか、ここのギルド物騒すぎだろ。
「ん? どうしたんだ?」
今回は俺の見たことある人ではないな。と言っても前見た受付の人の顔は覚えていない。
「依頼を受けたいのですが、私にちょうど良さそうな依頼ってありますかね?」
「おぉ、依頼か。まあ沢山あるが、お前さんは何ランクなんだ?」
今度はしっかりギルドカードを提示しながらはっきりと言う。
「Bランクです」
「ほう、凄いな。まだまだ若いから見縊ってたぜ。それなら良い依頼があるぜ。そうだな、いくつかあるが、その目だと護衛とか暗殺がしたいって感じじゃなさそうだな。なら、これとかどうだ?」
しっかり内心を見透かしてきた受付の屈強な男の人は依頼を一つ俺の前に持ってきた。その依頼とは、
『麒麟の討伐依頼』
というものだった。
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