第413話 プレゼンアンドアピール③


『次、アシュラ!』


『はい、畏まりました。私は見ての通り、手が三対ありますので対多数に向いております。更にご主人様に与えられた剣や力によってかなりパワーに自信がついております。力勝負では負けませんので、いつでもお使い下さい。

 必殺技は【アシュラビート】、体全身を使って舞うように相手を攻撃します。相手を自分のリズムに乗せることで確実に仕留めます。以上です』


 うん、綺麗にスッキリ纏められていたな。こいつは圧倒的なパワー系だな。分かりやすくてよろしい。


『お前はただただ武力系だ。皆をパワーで引っ張っていけるよう、頑張ってくれ』


『はいっ! ありがとうございます!』


 パワーで引っ張っていくってなんだ? 自分で言ってて意味不明だっったが、まあいいだろう。本人も喜んでたしな。


「次、スカル、ボーン!」


『『はい! 私たちは常に二人で一人です。今までのことは大抵できますし、二人に分かれることも何時でも可能です。あと、体が木が出来ておりますので、伸縮自在で、そこら辺にある木を使って、攻撃、防御することも可能です。

 必殺技は【二位一体】、二人に分かれてそれぞれが強くなり、合わさることでいつもと段違いの力を生み出します』』


 なるほどー、強そうだな。まあオールラウンダーって感じか。必殺技の爆発力もあるしいい感じだな。木を使った特性はペレに似ているな、それもかなり期待できるだろう。


『スカルとボーンはオールラウンダーとして、どこにでもサポートしてもらうことになる。お前らの対応力を活かして沢山の場面で活躍して欲しい』


『『はいっ!!』』


 よし、次は大トリのハーゲンだな。正しく大っきい鳥だな。


「ハーゲン!」


『はいっす! えーっと何をすればいいんでしたっけ?』


 ふふ、流石ハーゲンと言ったところだな。まあ、いいか。


『お前の特性や能力、必殺技とかのできることを教えてくれ』


『はいっす! でも、おれっちにできることはそんなにないっすよ? ご主人様を乗せて走ったり飛んだり、後は敵を倒すことは得意っす! 必殺技は、【黒雷】ってのが使えるっす!』


『使ってもらってもいいか?』


 俺はこの質問、いやお願いをただの興味本位でした。しかしそれを数秒後に後悔することとなった。


『はいっす! 【黒雷】!』


 ッドッッバゴーーーーーン!!


 黒い稲妻と同時に爆音が鳴り響いた。現実では距離があるから遅れて聞こえる音もゼロ距離だと同じタイミングだった。耳がイカれるかと思ったし、折角作ったこの場所も悲惨なことになっている。もう、この場所を使うのはお終いだな。


『うん、これからもよろしくな、ハーゲン!』


『はいっす!』


 その無邪気な返事が、恐ろしいぜ全く。


 これだけ配下が強くなったんだ。俺も怠けずにしっかりと強くならないとな。

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