第412話 プレゼンアンドアピール②
『ペレ! 頼む!』
『はい、かしこまりました。私の能力、特性といたしましては先ずいつでも溶岩になることが可能です。その為、あらゆる地形や攻撃に対応可能となります。そして、すでに溶岩がある所でしたらそれらと一体となり、どんな大きさにもなることができます』
おおー、強いな。体を自由に組み替えられるということは攻撃を避けたり、仮に当たったりしてもすぐに復活できそうだな。
『以上がラヴァマンの時からの特性になります。今回新たに習得した特性は水への耐性、いや抗性です。以前では水をかけられることは致命傷でしたが、今では水をかけられると皮膚が硬質化し、頑丈な肉体を獲得できます。しかし、それにより、私の弱点は心臓になってしまいました』
なるほど、さらに能力があったのか。今までは水に曝されたら死んでたのが、それによって硬くなるのか。しかしそれによって心臓が弱点になってしまうということか。人の形を取る以上仕方のないことであろう。まあ、ラヴァマンの時は水をかけられただけで死ぬのだから随分な違いだろう。
そして、水をかけられる前は恐らく心臓の位置が固定されていないから実質しなないんだな。水をかけられた上に心臓を攻撃されて初めて死ぬ。うん、かなり防御性能が高まったと言えよう。そうなると、攻撃性能も気になるな。
『必殺技は、【万里岩漿】、マグマで対象を飲み込む技です。基本的に対多数に効果的な技になります。他にもマグマは一通り扱えるのでご心配なく』
ほう、強そうだな。それにしてもマグマは一通り扱えるってどんなパワーワードだよ。まあ、頼りになることは良いことだからな。
『ありがとう、お前は炎担当だな、これからの活躍に期待している』
『はっ、仰せのままに』
うむ、いい感じだなー。中々強そうだ、形に囚われないのがかなり魅力的だ。そういう奴は決まって強いからなー。
『次、アスカトル!』
『はい、了解しました、キシャッ! 私はスピードにかなり自信があります、隠密行動と合わせて、奇襲なり暗殺なり、なんなりとお申し付け下さい。キシャ。
更に、いつでも配下を呼び出すことができます。大きなものから小さいものまで、ありとあらゆる場面に合わせて対応可能です、情報収集、人海戦術なんにでもお使い下さいませ。キシャ。基本的に暗闇でも見えますし、毒もデト様までは行かずとも、劇毒あたりは余裕で使えますのでご心配なく、キシャ。
蜘蛛の糸は体の先端なら基本的にどこからでも出せます、かなり丈夫で、横糸、縦糸選べますので用途に応じて使い分けることが可能です。キシャ。
後、恥ずかしながら、知っての通り炎が苦手でございます、炎を使う相手がきたら、ペレ様等に交代することをお勧めします、キシャ』
お、おう。かなりの長文一気に喋ってきたな。マシンガントークかよ、話のスピードにも自信があるってか?
『ゴホンっ、自分で弱点を知っているということは最大の強みだ。恥ずかしがることではない。適材適所というものだな。お前は自分でも知ってる通り、スピードを活かして、多方面で活躍してもらうだろう。これからもよろしく頼む』
『はい! よろしくお願いします! キシャ』
それにしても地味に気になったのは、デトやペレに対して様付けしてたことだな。従魔同士ではそれぞれリスペクトしてるのか? それはかなりいい風潮ではあるな。少し嬉しかったぞ。
しかし、今のでドッと疲れたな。だが後一踏ん張り頑張ろう。
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