第191話 ゾンビパニック
再び気配感知によって感じられた気配は、なんと、さきほどの量よりも、倍近い量の気配反応だった。
うわ、まじかよ。これって、もしかしてどんどん増えていくパターン? それっていつまで続くんだろうか。回数が決まってるならいいが、ある特定のアクションをしない限り、永遠と増え続ける感じだったらどうしようか。
まあ、いいか。やれるだけやって、無理だったら、その時に考えよう。
よし、従魔達もやる気満々だろうし、張り切ってもらいますか! 取り敢えずは任せておくか。どれくらいまでいけるんだろうな。
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只今、ゾンビ襲来四度目です。従魔達は忙しなく対応していますが、依然、余裕がある様子。まだまだ、私の出番はまだまだ、先のようですね。
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えー、今現在、ゾンビ侵攻七度目になります。そろそろ従魔達にも限界が近づいているようです。とても大変そうなんですが、キメラであるハーゲン氏は未だ目をキラキラ輝かせながら、戦っております。恐らく、心の底から戦闘を楽しんでいるのでしょう。恐ろしいです。
いや、茶番している場合じゃないな。そろそろヤバそうだからな。俺も参戦するか。今までお疲れ様だぜ。でも、今まで通り戦って貰うぜ。こっからが正念場だぜー!
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今、漸く、八回目の防衛が終了した。俺らは、この街をゾンビから守っているんだ。そういう気持ちで戦わないと、心が折れてしまいそうだ。ここに住んでいる住民の為、ゾンビの感染がこれ以上広がっていかないように、そんな気持ちでゾンビを屠っている。
それでもかなりきつい。ゾンビの数が指数関数的に増えていってて、最初は三十体くらいだったのが、今ではもう、千体なんてもんじゃない、何千体といるからな。もうすぐしたら、一万体は余裕で超えそうなんだよな。
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ふう、もう第九波が来たようだ。まるでこちらは、インターバル走でもやらされている気分だぞ全く。ハーゲンは範囲攻撃の魔法を持っているからいいんだが、俺は生憎持ってないんだよな。強いて言えば、ナパームボムだが、それはどちらかと言うと一個体を死ぬまで焼くって感じだからな。んー、今度、爺さんの所寄るか。
範囲攻撃を持っていないのは俺だけではないが、スカルとボーンは相手を枝で巻き付け、それでゾンビを攻撃して、更に巻き付けて、っていうのを繰り返して、今では超でかい武器になっている。
アシュラは言わずもがな、一人三役で、単純に手数で押している。なんかもはやほぼ分裂しているように見えるが、腰から下は一つしかないから、ギリセーフなんだろう。
それにしても、従魔達の消耗が激しいな。俺が回復スキルの一つでも持っていたら良かったのにな……第十波は俺が頑張るか。なんか楽になってきたなと思ったら、一騎当千が発動していたらしい。なら、シンドイだけで、疲れることも、死ぬことも無い。俺がやるべきだろう。まあ、やりたくは無いけどな。
「ふぅ」
なんとか、第九波が終わった。一つの波が終わると、少しの間休憩がある。その間に呼吸を整える。本来はここで回復とかもするんだろうな。まじで、これが終わったら、スキル爺さんの所に行かないといけないな。
第十波が、来やがった。もう出し惜しみしない。従魔達もきついからな、ここは俺が引き受ける。
「【龍化】」
はあ、タコパはいいけど、ゾンビパーティは嫌だよな、まじで不味いし。
ーーースキル【感染耐性】
スキル【悪食】を獲得しました。
ーーー称号《魔物の支配者》
ーーー称号《屍喰らい》を獲得しました。
「《魔物使い》は《魔物の支配者》に統合されます」
【感染耐性】‥状態異常:感染になりにくくなり、効果も低下する。
【悪食】‥あらゆる物を食べられるようになり、空腹度が回復する。
《魔物の支配者》‥従魔を長時間戦わせる。スキル【従魔武装】を取得。
《屍喰らい》‥ゾンビやグールを食べる。死人の肉でも、空腹度を回復出来るようになる。
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