第183話 鬼ごっこ
やばい、こういう、雑魚を相手に無双するのって、超楽しいんだな。これはハマってしまうな。何故、あんだけ無双ゲームがずっと昔から流行っているのか、分かった気がする。なんといったって、気持ち良すぎるし、快感過ぎる。
中毒性もあるから、定期的に行いたいものでもあるんだよな、これ。これをやったことない人は是非やっていただきたい。
ハーゲン達もいる上に、蟻達は大きいからか、見た目の印象の割にはそんなに数がいない、そんな訳で、ホールのような開けた場所の最初の合戦は呆気なく、終了してしまった。あっという間すぎたから、今度同じようなモノがあったら一人で行きたいな。なんて考えながら横をみると、
そこには、清々しい顔とギラギラした顔の両方を兼ね備えた表情をした、ハーゲンがいた。あの顔は間違いなくハマってる顔だし、何よりも早く次の獲物と戦いたいという顔でもある。これはもう、これからも仲良く共闘していかないと、いけなさそうだな。
まあ、何はともあれ、この場は制圧した。早くこの場から離れたいんだが、通路が四方に伸びているのだ。一つは俺が通ってきた道だから、三つの選択肢が俺の前にある。
別々に行くのもありだが、もしもの事を考えると、やはり少し不安だからな、なるべく一緒に行きたいよな。まあ、全部行けばいいか。なら、普通に右から順番に行こうか。
右の通路を進んでいくと、そこは迷路が広がっていた。通路だと思っていた道が、気づいたら狭くなっていき、別れ道や行き止まりや、落とし穴等のトラップが増えてきた。別れ道と行き止まりくらいなら蟻でも作れるかもだけど、落とし穴まで作れてしまうのか? ここの蟻は優秀過ぎるだろ。
トラップも無人のものだけでなく、急にアリが襲ってくるような仕掛け? もある。なかなか性格が悪いようだ。普通の迷路ではなく地下にある為、ハーゲンに上から俯瞰して見てもらう事も出来ない。
このままずっと進んで行ってもいいが、なんか道を変えられて、同じ所をグルグルさせられている気がする。このまま進んでも出られる気がしない。ここは、いっちょ、派手にいった方がいい気がしてきたな。まだ使った事のない技を使おう。安全の為、従魔を元に戻して、
「ニュークリアーボム」
ッドッガーーーーーーン!
うわ、やば、使える爆炎魔法の中で最上位のモノを使ったんだが、これはエグいな。辺り一帯がさっきのホールみたいになってるぞ。
ってか、この先に通路、繋がってねぇじゃねぇかよ! 素直にクリアしようとしてた俺の純粋な気持ちを返せよ。それならもっと早くぶっ放しておけば良かったな。
多分、ここに獲物なり侵入者を閉じ込めて、疲弊したところ、もしくは死んだところに現れて、喰ってしまうんだろうな。そう考えたら、恐ろしいな。
まあ、後の祭りだから仕方ないか。それより、この魔法ってやばくないか? 威力もやばいけど、なんかいろいろ、大丈夫なのか?
あ、この魔法を使用した場合、使った相手の種族に対して、死ぬまで恨まれます。って書いてあるわ……
ならいいか、どうせ全滅させるしな。
それでも、今回は良かったけど、これからは使う場所は考えないとな。その種族に恨まれるってなんか怖いからな。種族を全て滅ぼす覚悟がある時だけ使う事にしよう。
気まぐれに人類種族に撃っちゃって、全世界の全人類から恨まれて攻撃されるとか、笑えないからな、気をつけよ。
ってか、このゲーム、日本のだろ。こんな魔法実装されてていいのかよ。まあ、現にされてるって事を考えると、いいのか?
まあ、一対全人類の鬼ごっことか想像すらしたくないから、やっぱ封印かな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます