第131話 情報


 今の俺に圧倒的に足りていないのは情報だ、何をするにしても情報は必要になってくる。これを機にあらゆる情報に詳しい人との繋がりを持っておくのもいいかもしれない。今後いろんな場面で活躍することがあるだろうからな。


 んー、なんでも知ってるような物知りな人なんているのか? 取り敢えず、ギルドの受付に聞いてみるか。


「んー、なんでも知ってるような、物知りの人かー。んーいることにはいるんだけどねー、その人は何と言うか、気難しい人なんだよね。心を開いてくれる場合はいいんだけどね、心を開いてくれるかどうかは君次第だからね。まあ、一応場所は教えておくよ」


 俺が用件を伝えると歯切れは悪かったものの、しっかりと俺が望むものはくれたようだ。場所は、広場から少し行ったところの裏路地だ。


 実際に到着すると、そこは、ぱっと見、あまりにも風景と同化し過ぎているというか、目立たな過ぎている家だ。この家に来ようと思って来ない限り決してここでは立ち止まらない場所であると確信できる程だ。


 この場所を知っている俺ですら本当にここでいいのか迷っている。だが、もういくしかないだろう。受付の人から貰った地図は間違いなくココを指しているのだ。安心しろ、


「すみませんー……」


 そこは、なんとも筆舌に尽くしがたい、普通の家だった。


「なんじゃ、お主誰の紹介から来たのじゃ」


「え?」


「ここは一般人が来れるような場所ではない、色んな意味での。つまり、お主はそれ相応の人物ということじゃろ、それを踏まえてもう一度聞く。お主、誰の紹介じゃ?」


 え、怖い。何この剣幕、恐ろしいんだけど、顔も厳ついし、今までの爺さんズの中でダントツのオーラと怖さだ。ここは嘘なしにしっかりと答えよう。もともと嘘をつく気はなくても、そう認識させられる程、厳粛な雰囲気とかが漂っている。


「えーっと、ギルドの受付の方からお聞きしました……」


「ギルドじゃと? 何処のギルドじゃ、そこが一番重要だろうに」


 ひえーこわ、分かったからすぐそう睨まないでよー。そんなに怖い人耐性ついてないんだから……


「えー、暗殺ギルドの受付です」


「なぬ? お主暗殺ギルドに所属しておるのか? ふむ、人は見た目によらぬものじゃの。それにしても暗殺ギルドの受付となると、あいつか、また、変なのをよこしおって。まあいい、取り敢えず中に入れ、話くらいは聞いてやろう」


 お? 意外と良さげだな。暗殺ギルドと聞いてから幾分か雰囲気も柔らかくなった気がするぞ。もしかしたら良好な関係を築けるかもしれない。


「よし、それで話とは何じゃ? 何のためにここに来たのじゃ?」


 せっかちだな、この爺さんは。まあ、怖いよりかは全然ましだけれども。


「えー、私は宇宙について知りたいのです。私は宇宙に行きたいと考えており、その為、どうやったら行くことが出来るのか、また、宇宙に行くことの出来る素材なんかを教えて欲しいのです」


「なに? 宇宙だと? ……はーっ、はっ、はー。そうかそうか、宇宙か。良かろう宇宙についての儂が知っとることを教えてやろう。

 ただし! 無論ただじゃないぞ、それ相応の対価を求める。おっと、お金ではないぞ、お金なんかあっても何にもならんからの。儂が欲しいのは知識じゃ。儂がまだ知らぬ知識を教えてくれるのであれば、宇宙について教えてやろう。知識の内容で決めるから一つだけとは限らんからの?」


 え、そういう系ですか。まあ、お金って言われるよりかは断然ありがたいな。今、俺お金そんなに持ってないし。んーこの爺さんが知らない知識かー。でも相当物知りなんだろ? なんかあるかなー? そうだ、アイツはどうだろうか、


「出てこい! スケルトンソードマンデケム!」

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