第130話 宇宙
まずはハーゲンを宇宙空間まで行けるようにしないとだな。宇宙空間に行くまでに耐えられるような素材となると、やはり頑丈な金属か、強大なモンスターの素材とかぐらいしか思い浮かばないぞ。
うーん、そうだな、悩んでても仕方ないし、ハーゲンの飛行テストでもするか、今現在、どのくらいの高さまで飛ぶことが出来るのか、検証してみよう。以前限界まで飛んだのは山登りをしようとした時だっただろうか。その時は山の頂上までは行けずに、山の中腹くらいまでだったはずだ。
あの時のハーゲンよりかは進化しているし、飛行能力も上がっているからな、どこまで行けるだろうか。
「ハーグェン!!」
少しネイティブよりに発音してみたのだが、しっかり反応してくれたようで、何よりだ。よし、早速行こう、無限の彼方へ!
……まず、結果から先に言っておこう。結果は、前回よりも高く飛べるようになっていた、だが、ギリギリ山の頂上よりも少し高く飛んだくらいで、宇宙空間なんて今の所行ける気が全くしない。
ここからハーゲンをスペースシャトルに改造するのは少し非現実的かもしれない。それくらいなら、何か別の手段を用いた方が可能性はあるかもしれない。
宇宙空間にいく為の方法か、人間が行くにはスペースシャトル的なロケットが必要だ。ならロケットを作るしかないのか? それともゲーム的な何かがないのか?
いや、待てよ、そもそもゲームにおいて宇宙空間なんて存在するのか? 俺が小さい頃に遊んだオープンワールド的なゲームの空間では確か限界高度が決まっていたような気がする。もし、そんな感じで空の限界が決まっていたらどうしよう、すっかり失念していたな。この世界があまりにもリアル過ぎる故の勘違いとも言える。
どうしようか、あるかどうか定かでもない場所にどうやっていくかの、手段もまだ見通しが立っていないこの状況で、その場所に向かうという、普通の考えならまず行こうとしないだろう。
だが、ここはゲームの世界、不可能は可能になると俺は信じている。そして、何より、宇宙から見た、この星の姿を見てみたい。現実では決して見ることの出来ない景色なのだろう、なんとしてでも見たい。
まあ実際、行く手段が本当に見当たらないというのも事実だ。でも、考えている内にますます行ってみたいという気持ちが強くなってきた。ただ死ぬ為だけじゃなくて、そこから見える景色これは死ぬまでには必ず見ておくべき景色だろう。何としてでも見たい。
よし、ここはらは現実的な話をしよう、もう、行くのは決定した。後はどう行くかだけだ。俺が考えるのは次のことだな。
まず一つ目がハーゲンで行くかどうか、これはかなり重要になってくる。今の所山頂よりも少し高い部分までしかいけない、そこから非現実的、つまりゲーム的な力で宇宙にいけるかどうか。
そして、ハーゲンにしろ、他のものを使うにしろ、素材だ。どこまでこの世界が作り込まれているのかはわからないが、宇宙があるならもちろん大気圏もあるはずだ。そこを確実に突破しないといけない。俺が考えるべきは、この二点だな。
よし、どちらにしても宇宙に行けるような素材は必要になってくるだろうから、それを探しに行かなきゃだな。宇宙に行くまでの負荷に耐えられる、そして宇宙空間でも大丈夫なほどの素材、そんなものあるかも分からないが、だからこそ、ロマンがあり、燃えるのだろう。
宇宙に行ける素材かー、正直検討もつかないし、見つけられる気がしないよな。ここは情報を持っている人に当たるしかないな、そこでもしかしたら宇宙の存在についてや、その他にもいろいろ話が聞けるかもしれないしな。
情報屋か……取り敢えずそこと接触するしかないな。でも、その場所も分からないからな、誰かに聞いてみよう。
俺ってこのゲームについて本当に何にも知らないんだな。もっとこのゲームについて知って、いろんな世界を見て回りたいな。
それにしても、俺、遠回りしすぎじゃないか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます