第61話 予選終了


 どうやってこの鉄壁を崩そうか、相手の反応速度が異常に早いぞ。俺が素手で殴っている以上、どうしても生まれる隙に盾を割り込ませられるからなー、結構きついぞ。


 絶対やられはしないがこちらも攻め手にかけるって感じだな。俺が剣を使えたらまた話は変わってきそうなんだが、それは縛るって決めたからなー。これはどうしたもんかなー。


「時間経過により、戦闘フィールドが縮小されます」


 なに? 戦闘フィールドが縮小だと? それはまずいな、第一にこの場所がフィールドから見てどの辺なのかが問題だ。外側なら急いで内側に行かないといけないし、内側なら外側の方からやってくる敵に対処しないと行けないよな、


 って言ってる側から気配感知が反応した。どうやらここはどちらかというと真ん中の方なのか? そう考えると、この盾使いがここにいて、さらに全く動かないことを考えると、もしかしてこの盾使いがいる場所がどん真ん中だったりするか?


 もし、そうならどんどんここに敵が集まってくることになるな。この盾使いと周りの敵の重要度を考慮すると……


 倒せて、俺の命を狙ってくる敵と、倒せないかわりに命も狙ってこない敵ならどちらを先に倒すべきかは明白だな。


 ただ、盾使いが俺のことを攻撃しない前提だな。それにここがフィールドの中央ってのも一種の賭けでもある。この盾使いに色々頼ってるみたいなんだが、まあいいか。目標の十人をさっさと達成したいし、他の敵に行こう。


 この盾使いも決勝に行くなら決勝で倒すまでだな。俺もその時には本気をだすからな。


 よし、そうと決まれば迎撃戦だな。やってくる敵を全員倒すぞ、俺と盾使いが生き残るとなると残りの枠は一人だけだ。だから取り敢えず見えた敵は速攻倒す。


 気配感知、集中、未来予知、いつものこの三つを並列して使いさらに、高速思考と筋力増強も使う。俺には超持久もあるから継戦も問題なく行える! よし、かかってこい!


 まずはハンマー使いだな、重たそうな武器を使わせ無いためにヒットアンドアウェイで攻撃する。常に動きまわり攻撃対象を定めさせない。相手が殴ってくるまえに五発は殴る。


 よし、倒せたな。やばいなどんどん来るな。まだまだここからだな。お次は銃使いだ。銃と言ってもハンドガンのような感じだな。それも二丁拳銃だ。ここは集中を全力で使って弾を避けにいく。初撃さえ避けてしまえばあとはこちらのテリトリーだタコ殴りでおしまい。


 まだまだくるな。次は二方向から来ている! 槍使いと短剣の二刀流使いだ。うん、どう戦おうか。槍には超接近で、二刀流は向こうも素早いからカウンターで対処していく。


 よし、槍使いを速攻で倒した後に二刀流もなんとかやれたな。


 やばい、どんどんと止まらずに敵が流れてくる。きついがやるしかない。盾使いを倒せなかった俺が悪い。全員倒す。



 戦闘フィールドが縮小され始めてからどれくらい経っただろうか、最初の方の記憶はあるんだがもう、その後の記憶は殆どないな。最後ら辺は大人数でやってこられた気がするんだがどうやって倒したのだろうか?


 それに手元には【バーサーク】というなんか恐ろしいスキルがある。これを使って倒したのか?


 かなり倦怠感が強い、これ以上こられたら流石にきついぞ。



「Dグループの予選が終了しました。予選通過者は決勝に向けて準備をして下さい」


 あ、終わった。とうとう終わったようだ。しかし、俺と盾使いは分かるがもう一人は誰だ? どこにも姿が見えないんだが。


 まあ、今はいいや。早くログアウトしてすぐに寝よう。身体的にも精神的にも、って身体は使ってないのか、それでもとても疲れたからな、もう今日は何もしたくない。





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アルファベットのD、と言うのは色んな物語でかなり出てくるイメージがあります。皆様がよく目にする文字は何でしょうか?

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