第50話 新スキル
あーやばいモノ見つけちゃったなー。あれは何としてでも手に入れないといけないやつだ。でも、その分金額は予算よりもはるかに高い。今から依頼をこなしまくったらいけるか?
まあ、取り敢えずギルドに戻って依頼見ながら考えるか。
ギルドの掲示板に到着して、依頼を見てみると、そこには丁度良さそうな、依頼があった。暗殺ギルドに相応しい、暗殺の依頼だ。
依頼はこの国の王様からだ。何でもこの街の領主である貴族が最近、民衆から税を取りすぎているようだ。もちろん、国への税もあるのだが、それにかさ増しして、私腹を肥やしているらしい。
国王もどうにか処理したいのだが、別にその貴族も表だって問題は起こしていないためどうにもしようがないし、その貴族も明らかに怪しいのだがなかなか尻尾を掴ませないらしい。
そんな中で長い間、民が苦しめられているという状況を見て国王が判断したのだ。良い国王だな。まあ、たしかに民衆あっての国だからな。貴族は他にも密輸とかのあくどいことをして金儲けしていたようだな。
この前俺が解体した闇組織との繋がりもあって、こいつがこの街に引き込んだ犯人らしい。やっぱり内通者はいたようだな。
この依頼は、その貴族の悪どいことの証拠を押さえた上で確実に処理をして欲しいという事だった。まあ、決めてはお金だな。やはり何かと悪人が絡んでくると報酬が跳ね上がるよな。
でも、そう考えるとモンスターは悪者ではないもんな。自分が生き残る為に人を襲うのであって、モンスター達も生きる為に必死だからな。
その点やっぱり人間はクズいところが出ると、とことん屑になっちゃうよな。それを含めて人間みたいな所あるからなー。しっかりと成敗されてくれよなって感じだな。しょうがないことかもしれないけど、許されることじゃないしな。あ、俺が成敗しなきゃじゃん。早くしよ。
場所はここから俺が解体したアジトに向かう途中にあるらしい。もう、完全にやってるじゃん! って感じだけど、証拠が無かったんだろうな。今回も俺が捕まえてきた、組員がゲロったって話だし。
あれ? そう考えると、俺のせいでその組織の周辺やられてることになるよな? 俺、恨まれたりしないよな? 怖! 今回も全員捕まえよう。無駄に逃したりして復讐とかされるの嫌だからな。返り討ちに出来るかもだけど、ないに越したことないし、それに復讐に燃えてる人ってなにしでかすかわからないからな。
今回もしっかりと潰していこう。
ーーー一時間後
はい! 終わりました! いやーなんか呆気無かったわ。いや、だってよなんかアジトの簡単版みたいな感じだったもん。多分正規ルートはこっちからなんじゃなかったのかな? メタ的に言うと。そのくらい構造も似てて人もなんか劣化版だし、やること全部一緒だったしな。人捕まえて荷車にのせて帰ってくるだけっていう簡単なお仕事。
まあ、たしかに前回よりかは報酬少なかったからこれが妥当なのかも知れないけど、にしても簡単過ぎたというか、うん、イベント終わったら次の街行こう。
よし、そんなわけで報酬をもらった。金額は丁度百万だ。これでも俺が買おうとしてるスキルがギリギリ買うことができるくらいなんだが……まあ、取り敢えずスキル屋にいこう。
再びやって来ました。ここ、スキル屋さん。えーとでは早速スキルを買う! 値段はなんと九十万!! やばいだろ! 予算ギリギリすぎる。依頼を速攻終わらせてもらったのが百万だからな。いい依頼があって助かったな。
このスキルは、見た瞬間ビビッ! と来てしまったんだよな。これは使える! って
そのスキルは……【貫通】!!
は? と思ったそこのあなた! 地味だと思った人もよーく聞いて下さい! このスキル、なんと、耐性スキルや無効スキルを貫通しちゃうんです!!
まだ、分かっていない方に最後のヒントです。僕のスキル一覧を見てください! そこにはたくさんの無効化スキルがありますよね? はい、そういうことです! 僕はこのスキルを使って更に死にたいと思います!!
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