第49話 お買い物(ウィンドウ〉


 武器の代金を払い終わった後は勿論スキル屋にいく。前回は間違えて半ば事故のように購入してしまったんだけど、なかなかいいスキルを手に入れることが出来た。今回も良いスキルがあれば購入を考えている。


 お、今回はしっかりと迷わずに到着することが出来たな。よかったよかった。


「すみませーん!」


「おぅ! ようやく来たか。久しぶりじゃのう」


そうだなー。約一カ月ぶりとは言えかなり久しぶりに感じるなー。初めにここに来た時はどうなることかと思ったけど、この爺さんが優しくて、意外とどうにかなって強いスキルも手に入ったし、お金も無事こうして払えてるから結果大成功なのではないだろうか。


 まあ、最初は大失敗であることは認めるが。


 気を取り直して、そうここに来たからにはしないといけないことがある。さっき鍛冶屋で装備を作ってもらおうとしたんだが、作ってもらえるんだが期間的にイベントには間に合いそうには無いと、そこでここだ新しいスキルを調達して初のイベントに望もうじゃないかと言うことだ。


 どうせ参加するのであればいい結果は残したいと思うのは当然だろう。その為にも準備は欠かせないということで、装備がダメならスキルで! というこでスキルを購入したいと思う。


 ただ、先程スキルの分のお金も払ったので、勿論お金はない。という訳で今回は下見である。これでめぼしいスキルを一通り確認して、必要のお金を貯めてまたここに戻ってくると、


 お金を貯めてから来いよ! と思った人、正解です! ただ、俺は死ぬことを生業にしている者でもあるからお金がなかなかたまらないんだよな。それに目標金額がないと稼ごうという気にもならないからな、下見は必要なのだ。


 まあ、どうってことない。爺さんとはもうツケをしてくれる仲なんだから、その関係性に甘えようぜ! まあ今日で会うの二回目なんだけどね。


 どのくらいの値段なのかは知りたいな、取り敢えず爺さんに大体の値段を聞いてそっから値段で選んでいこう。


「すみません。ここに置いてあるスキルって最低いくらから最高どのくらいまでなんでしょうか?」


「そうじゃのう、最低は十万からで最高は時と場合によるのう。基本百万辺りが最高かのう。ちなみに今あるやつの最高は百万ほどじゃぞ? どうだ、見てくか?」


「あっ、いえ大丈夫です」


 あっぶねー、あぶねー。ここでまた見ちゃったりしたら買わされる雰囲気にされてまたツケになっちゃうからな、今日はあくまで下見だ。そうだ、予算なんかも決めておこう。んーだいたい十〜五十の間で良いものがあればそれを買おうかな? まあ、物を見ながらもっと良いやつがあれば買うかもしれない。今は買わないけどね?


「すみません、では十万のものから見たいんですがどの辺にあるのでしょうか?」


 この店の中は薄暗い。鍛冶屋もそうだったんだが、爺さん達は薄暗いのが好きなのか? 距離が離れていたら普通に顔も見えなくなるレベルだからな、勘弁して欲しいよ全く。


 まあ、それでもモノがいいから買うんだけどね。じゃあ早速見ていこうか。


 うーん。スキルを売ってること自体がかなり珍しいのか?十万あたりは剣術や槍術、など基本的なスキルが多い。ここら辺は自分で鍛錬していたら普通にゲットできそうなものだな。


 ならここには用はないな。次は二、三十万のスキルだな。ここら辺は自力で取得するのはかなり厳しそうなレベルだが、無理って程でもないし、スキル自体もそこまで光ものは感じないな。よし、次!


 四、五十万だな。うーん流石にここら辺からは買っても良さそうなやつがゴロゴロある。例えば分身とか透化とかだな。これは自力でどうやって取得すれば良いのか見当すらつかないし、そもそも自力ゲット出来るかすら怪しいレベルだなー。覚えてる人はいそうだけど。


 しかし、悩むなぁ。このあたりになるとどれも魅力的だ。単純にレーザーなんてスキルもある。めちゃくちゃ高火力なんだろう。流石に俺は遠慮するけどね。どっからビーム出すんだって話しになる。


 うーん、一応これ以上のものも見ておくか。そうだな、今のところは透化が第一候補ではあるな。それ以上のものが見つかればそれでも良いんだが……


「あっ、これは!! よし、これを買おう!」

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