第30話 装備


 よし、やっと鍛治屋についたぞ。ここだ、ここに違いない。さっきの所とかなり似てるけど、マークが違うな微妙に。まあ、さっきの所でも良い買い物出来たから良いんだ。ここで武器もらって、強くなって、次の街に行って、金を稼がないとな。よし、入ろう。


 中に入ると、前回通り薄暗く人がいるのかいないのかすら怪しい店内だ。まあもう知ってるのでそんなに驚かないが、早速受け取ろう。


「すみません、一ヶ月程前に武器を頼んだ者なんですが……」


「(はっ!とうとう来よったわい。あんなもん渡されてどんな武器作ればいいか分からんし、失敗も許されんからのう。この日が来るまで生きた心地がせんかったわい。ただその分すごいもの作っておるから流石のこやつでも驚くじゃろうて、)

 おー、やっと来たな。勿論頼まれたものはしっかり作っておる。しばし待つのじゃ」


 おー! とうとう俺の武器が来るのか! いやー手作りで作った何ちゃって剣が懐かしいなー。あれ、結構時間かけたつもりだけど、言っても一日で出来てるからな。今回の武器は一ヶ月だぜ?どんなものが出てくるのだろう?


「おぅ、待たせたな。これが頼まれていたもんじゃの」


 奥から出てきた爺さんが二つの木箱を持っている。どちらも同じくらいの大きさで、だいたい俺の腕の長さくらいはありそうだな……


 早速開けてみる。するとそこには二つの輝く剣があった。


・帝王の化身 長剣 伝説級

エンペラーオークの天角を元にして作られた長剣。帝王の威厳と圧倒的パワーを感じさせる。職人の技によって最大限に素材が生かされている。この武器を装備時、相手のレベルが自分よりも低い場合相手のステータスを低下させる。


・海龍の怒髪 長剣 伝説級

リヴァイアサンの逆鱗を元にして作られた長剣。海龍の荒々しさと荘厳さを兼ね備えている。職人の技によって最大限に素材が生かされている。この武器を装備時、スキル【逆鱗】を使用可能。


【逆鱗】‥一定時間凶暴化状態となる代わりに、STR、AGIのステータスを2.5倍にする。凶暴化状態時、体のコントロールが効かなくなり、徐々に体力が減り続け周りの生物を殲滅するか、時間が経つまで継続する。一日に一度のみ使用可能。



 ……え? ナニコレやばすぎない? めちゃくちゃ強いんですけど……伝説級って。しかも長剣二本って二刀流をしろということですか? 長剣って使いやすいんかな? どうだろ。ってかめちゃくちゃ強いじゃねーか。ありがたい……けどこれって値段いくらぐらいすんのかな。もしかしてまたツケにしてもらわないといけないやつか……?


「すみません……代金の方はおいくら程になりますか……?」


「(お金じゃと? こいつもしかしてそんなに凄い奴ではなかったのか? だが、こんな素材を持ってこれる奴はそうそうおらんぞ? 儂が必要以上に恐れておっただけかもしれんな。意外と良い人そうじゃの。しかし、金が無いのか? こんな凄い素材を使うくらいだから他のやつ売れば金なんぞ幾らでも集まるじゃろ。ということは、他に理由があるのか? まあ、考えてもわからんの。これからも良い付き合いをしたいしのう。ここは良いとこ見せるかのぅ)

 代金はまた今度で良いぞ。大体二つ合わせて三百万くらいだからな。次また来るときに良い素材と代金を持ってきてくれて、また儂に武器作らせてくれるならそれでいいぞ」


 おぉーー!! この爺さんもツケにしてくれるのか! 自分から言うのも気まずいんだよな。ありがたいぜ! それにしてもさっきの爺さんもだけどこの世界ではツケは良くあるのか? まあ、してくれる分にはありがたくさせて頂こう。


 次来るときにもっと良い素材と金を持ってまた来ないとな。って三百万かー。高えな。次来るのはだいぶ後になりそうだな。



 よしそんな訳で俺自身もだいぶ成長したなー。かなり強くなったと思う。これならもっと強いモンスター倒せまくれそうだな。ここでステータス確認しとくか。


▪︎ライト Lv.63

職業:修行僧(修羅の道II)

HP 10/10

MP 10/10

STR:1(+80)

INT:1(+80)

AGI:1(+80)

DEX:1(+80)

VIT:1(+88)

LUK:1(+84)


スキル:new! 【操縦】【電撃無効】【麻痺無効】【乾坤一擲】【逆鱗】


SP:390



▪︎装備

左:帝王の化身

右:海龍の怒髪

頭:旅人の帽子

胴:旅人のシャツ

腕:旅人の手袋

腰:旅人のズボン

足:旅人の靴



 こうみるとなんか他の装備も作りたくなってくるな。

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