第17話 キングオーク
俺が全力で駆け抜けた先にあったものは……
今まさに集落を襲おうとしているオークの群れだった。
なんでもうこんな所にいるんだ? 受付の人が話している感じだとまだ猶予があるみたいな感じだったのに……
「奥にいるでかいオークがキングオークか?」
そうと分かれば早速倒していかなければ、全体でオークが三十体ほどでキングオークが奥に一体いる。
まずは取り巻きから倒そう。武器は無くていい、俺の拳で充分だろう。取り敢えずスキルを使うか。
「【筋力増加】!」
一瞬で一番近いオークのもとに移動し、思いっきり殴るっ! もう、一発っ!
「よし、これで一体目だな」
でも、まだ一体目なんだよな。地道に行きますか!
しかもこれでオークの集団に気づかれた。全員から襲われると流石にしんどそうだから、早めに倒そう。
だいぶ数が減ってきた。普通に殴って倒しているけど、それに加えてギロチンカッターでも倒してる。毎回決まるわけじゃないけど、成功率は称号の効果で上がってるからそこそこいい。
三十分くらいであらかた片付いた。
「これで最後だ、なっ! ……ふぅ」
後はもちろんアイツだ。今までのオークより強いんだろうが、俺からすればそんなに大差はない。何故なら俺は死なないからな。どんな攻撃でも瀕死になってすぐ回復するからな。安心していこう。
「それにしてもデカイなー」
気持ち怒ってるように見えるのは、手下達を全員殺されたからか? まあ、お前も死ぬんだしいいだろ。よし、じゃあさっさと終わらせよう。
「【空歩】っ!」
俺は思いっきりジャンプした後に空歩を発動することによって、かなりの高度を確保する。そうすることで、キングオークの目の前に一瞬でこれる。
「間近でみると、なかなかキモいな……うん。バイバイ」
思いっきりキングオークの顔面に向かって殴りつける。そして落下中も殴り続ける。地面に降り立ったあとも回り込んだり飛んだりしながら殴り続ける。俺には蓮撃の効果で殴れば殴るほど威力が上がっていく。
五分くらいだろうか。キングオークがどんな攻撃をしたかすら覚えてない。ってか見てすらないんだが、もうだいぶ弱ってるな。
最後まで殴って殺すのも味気ないな。なんかねーかなー。あっ、これで殺そう。せっかく作ったんだし。
「【投擲】!」
「レベルアップしました」
「レベルアップしました」
「レベルアップしました」
・
・
・
「レベルアップしました」
「レベルアップしました」
ーーー称号《帝王の討伐者》を獲得しました。
「SPが300あります。《修羅の道II》を歩みますか?」
お、おー相変わらず敵を倒すと色々多いな。何から処理すればいいのか。
まずは、感想だな! これが一番大事! んー。思ってたよりあっけなかったな。最後、投擲で俺の作った、剣もどきを目に刺せたのは気持ちよかったな。
そして、レベル! レベルは、んーと52まで上がってるな。アイツは一体何レベだったんだろうか? 多いのか少ないのかもわかんないな。
そんで称号だな。これも少し気になることがある。キングオークだから貰えるとしたら王の討伐者なんじゃないのか? 帝王はエンペラーだと思うんだが、まあそういう仕様ならそういうもんかもしれんがな。
それで一番の問題児だな。修羅の道に続きあったんかい! っSP300って相当だな! おい!
まあ、なるけどさ。効果は引き続きスキルと称号の効果上昇と経験値の取得増加だな。これなら、相当上がってくれないとSP300の割りに合わないんじゃないか? まあ、おれの場合ステータスは死んだ方が上がるからこっちしかとる意味ないんだけどな。まあ効果上昇したスキルとかが気になるな。
よし、これで一件落着。一旦ギルドに戻るか。
「お、おい! 大丈夫だったか!? お前が相手にしてたのって、エンペラーオークだったんだぞ!!??」
はい?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます