第16話 予感


ーーー称号《千の屍を超えし者》を獲得しました。


「《百の屍を超えし者》は《千の屍を超えし者》に統合されます」


《千の屍を超えし者》‥千回以上死ぬ。死んだ回数に応じて全ステータス微補正。


 なんかまた変なの来たけど、もう気にしないぜ。強くなれればそれでいい。


 それより、とうとう来てしまった。キングオーク討伐の日だ。どれくらい成長したのかみてみよう。



▪︎ライト Lv.35

職業:修行僧

HP 10/10

MP 10/10

STR:1(+40)

INT:1(+40)

AGI:1(+40)

DEX:1(+40)

VIT:1(+48)

LUK:1(+44)


スキル:【刺突無効】【頭突き】【HP自動回復】【恐怖耐性】【毒無効】【潜水】【看破】【格闘技】【蓮撃】【龍化】【危険察知】【空腹無効】【瞑想】【集中】【未来予知】【炎熱無効】【俊足】【斬撃無効】【精神耐性】【ギロチンカッター】【打撃無効】【空歩】【投擲】【筋力増強】


称号:《無謀なる者》《狂乱者》《ホーンラビットの憐み》《博愛主義》《キノコマスター》《自傷者》《湖底の探索者》《龍の討伐者》《龍神の祝福》《生身》《不屈の精神》《修羅を歩む者》《道を切り開く者》《炎の使い手》《人斬り》《断頭者》《千の屍を超えし者》


SP:235


 うん。ステータスも結構上がったけど、スキルも強そうなのを結構手に入れたな。活躍してくれることを期待しよう。


 でも、やっぱりレベルが気になるな。俺は湖底で出会った龍くらいしか今まで倒してないし、このギルドが普通じゃないことは分かったけど、それがどのくらいのレベルで行うものなのかもわからない。


 ここを本当のギルドと思って本気でお願いして、はいっちゃったばっかりに……まあ後悔しても仕方ないけど不満くらい言いたくもなるな。


 話を戻そう。レベルだ。このギルドの適正レベルがわかんないだけに、ここの登竜門らしきキングオークのレベルも計り知れない。レベルを上げるより、死んだ方がパワーアップできると踏んで死にまくったが、レベルを上げた方が良かったのだろうか?


 修羅の道の効果で経験値増加してるの忘れてたな……もしかしたらレベル上げした方が良かったかもしれんが、もう終わったことだしな。これに失敗したら、このギルドは諦めて、普通にレベル上げをして普通のギルドに入ろう。


 だが、普通に負けてやるつもりはない。やるからには全力でやるつもりだ。よし、ギルドに向かうか。



「おっ、やっと来たか! 待ちくたびれたぜ! そんなに準備に時間ってかかるものなのか? まあお前のことだからかなりすごいことをしたんだろうな。それより、もう準備はバッチリなんだな?」


「おう。もちろんだ」


 ちょっと貫禄をだして言う。実際に出ているとは言ってないが。


「それよりも、急ごう。キングオーク含めオーク達は村を襲う習性がある。それだけならまだいいんだが、オークってやつは男、子供は皆殺しにして、女を見つけたら襲ってしまう。オークに襲われると、オークに好き放題されたあとに無残にやられるそうだ。それだけは避けなければならない」


 なにっ!? そんなえげつない習性持ってるのか? やばいな、いくらNPCとは言えオークに襲われるなんてさせたくない。しかも普通に男、子供は死ぬからなんとしてでも阻止せねば。


「まあ、普段は余り人気が居ない所で生活していて、被害はほとんどない。発見されたとしても、一、二匹程度だからすぐに倒されるんだ」


「だが、今回のキングオーク達は動きが不審らしい。キングオークを中心に村里を襲ってしまうかもわからん。だから、今すぐ行って、ちゃちゃっと狩ってこい。まあ、もし失敗しても俺らが責任もって始末するから安心しろ。まあ、お前ならいけるだろうが」


「よし、わかったならさっさと行ってこい!」


 まじか……俺が悠長に鍛えてる間に近くの村里が危ない状態に陥っているとは……それを言ってくれたらすぐにでも行ったのに。


 それよりも、俺のせいで村里が襲われるなんてことがないように、急がねば。


 一本道に従って進んでいく。ん? 煙が上がってないか? まさかっ……!!


「嫌な予感がする。【俊足】っ!!」


 俺は全力で道中を駆け抜けた。

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