7 過去
「という理由だよ。」
その話は,きっとよくある話なのだろうが俺たちには新鮮だった。
守りたい家族がいて,意思を持って軍人として戦場に立った。
俺たちは守るべきものも,戦場に立つという選択も全て開発されたその瞬間に定めらていた。
「羨ましい。」
アンの口から言葉がもれた。
その言葉にスペクトはびっくりしたらしい。
「なんでだい?家族も,仲間も死んで唯一の出来ることを奪われたのに。」
「私たちは,全部決められていたから。するべきことも,助かるべきものも。もちろん,出来ることだって。」
「じゃあ,次は君たちの話を聞かせてよ。」
突然だった。
「どっちから話す?」
アンと顔を見合わせる。
「俺から話すよ。」
アンはびっくりしたようだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます