第4話 天武系

 内乱の結果 皇位に就いた天武天皇の後嗣は 后である持統じとう女帝(第41代)が襲い、約1世紀ほどの期間、その血脈が皇位を継承する時代が続いた。

 この"天武系"と呼ばれる血統が途絶した所以は、男子に恵まれなかったことだ。天武系 最後の天皇となった称徳女帝(第48代)は、、この国の歴史上 唯一 として立てられていた。

 なお、天武系が主流となった時代は 主に奈良に都が置かれており、奈良の大仏こと東大寺盧舎那仏像も この時代に建立されている。

・・天武系が断絶した後、再び天智天皇(第38代)の血をひく人物が皇位に返り咲いた。"天智系"の復活だ。この皇統は 永きに渡り現在に至るまで受け継がれている(第49代 光仁こうにん天皇〜)。

 因みに、天武の皇后である持統女帝も天智の娘であり、彼女は 壬申の乱の敗者 大友皇子とは姉弟関係にあった。


 いわゆる天武系は、天智系との対比で用いられるが、天武 並びに 彼の後を受け継いだ第40代〜第48代までの天皇は、天智の娘である持統も含め、(位牌がない)。また、仏式だけでなく、神式の祭祀からも除外されていた。

 天武の素姓が疑われていることを鑑みると、この事実は と思わざるを得ないものがあるが、それが真実だったとして、一体何故 天武は政変を起こし、それは支持され、そして 成功するに至ったのか?

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