第4話 女帝の世紀

 "ダボス会議"の開催で知られるスイスのシンクタンク 世界経済フォーラムは、世界153ヶ国を対象とした「男女格差報告」の2019年度版を発表した。これは政治や教育など4分野を総合した男女平等の順位であるが、日本は発表が始まった2006年以降で最低の121位。先進7ヶ国(G7)中でも最下位だった。


  ドイツ  10位

  フランス 15位

  カナダ  19位

  英国   21位

  アメリカ 53位

  イタリア 76位

  日本   121位


 報告書は、首相に一度も女性が就任していないことなどを指摘しているが、この国でも女性が立ち続けに 国の首班を務めた時代があった。それが、日本神話を記載する正史『日本書紀』が編纂された7〜8世紀だ。

 この時代に活躍した持統女帝(第41代)は孫への皇位継承を敢行しているが、この事績が「天孫降臨」に投影されたと一部では憶測されていた。すなわち、と考えられるわけだ。

 その後、自らの血脈を皇位に就けるという持統の方針は受け継がれ 女帝の登極が続くのだが、何の目的があって持統は そのような方針を採ったのか?


 持統女帝(第41代)

  ‖——⬜︎—— 文武天皇(第42代)

 天武天皇(第40代)


 天照大神

  ‖——⬜︎—— 天孫 ニニギ

 スサノオ


 

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