第7話 天才ゲーマー

「じゃあ私たちは買い物に行くから今度は誰にも手を出すんじゃないよ」

「だから手を出してないって」

「翔、ルナ、ミミ。ゲームやるよ!月咲がいないか注意する人がいないからやるよ」

「都逢ちゃんきちんと時間は守った方良いと思うよ」

「なんだよ。翔まで!いいじゃんか」

「あ…の…」

「どうしたの?ミミちゃん」

「わ…たし…ゲー…ムしたぃ…」

「じゃあ内緒だよ」

「翔わかってるじゃん」

「ルナちゃんも内緒にしてくれる?」

「気安く呼ばないでください。私はあなたのことを完全に信じたわけじゃありませんから。ま、ミミもやりたいって言ってるし特別ですよ」

本当は自分がやりたいだけなんじゃ…多分これは地雷ワードだけど

「ルナさそんなこと言って本当は自分がやりたいだけなんじゃないの」

「は?何言ってるの?そんなわけないじゃん」

「じゃあやらなくていいですよー」

「なんだと!待て。逃げるな!」

「ばーか!ばーか」

この二人は仲がいいのかな?それとも悪いのかな?

「あーミミちゃん?ゲームやる」

そうしたら縦に首を大きく振った。

「何がいい?」

「こ…れ」

「小乱闘スマッシュ兄弟か…いいんじゃない?これ昔やってたよ」

「わたし。強いょ…」

「じゃあ始めるか」

部屋の中でぎゃーぎゃー走り回ってるけど月咲がいたら二人ともそんなことしないんだろうな。あ、始めるのか…はじま…

「え?」

始まった瞬間に攻撃をしてても足も出なかった…なんなの強さ

「か…った」

「手も足も出なかったよ」

どや顔をしてるような顔をした。

「はぁはぁ都逢を追いかけるのも疲れた…」

「ルナぁー!はぁはぁ、そんなもんじゃ、はぁはぁ、わたっしを捕まえられないよ!」

二人とも息が結構上がってる。

「まあまあ二人とも水でも飲んで落ち着いて」

「誰の許しを得て私の妹と話をしてるの」

「とりあえずこのお茶飲め」

「いただくわ」

「ありがとね翔」

ふぅ~とりあえず二人とも落ち着いたかな?

ぎゅ~~~~

「都逢、なにお腹なってるの?」

「は?今のはルナでしょ!もしかして翔?」

「俺でもないよ」

「残るとすればミミだ!」

「おなか…すいた…」

「そういえばそんな時間だな」

あれ?そういえば二人の帰りが遅いな、事件に巻き込まれてなければ良いけど

♪~プルルルルル

「あ、乙賀さん携帯なってますよ」

「ん?誰からだろう?下の名前で呼んでもらって構わないよ」

〔あ!お兄ちゃん?〕

〔どうした?〕

〔ちょっと帰るのが遅くなっちゃうから冷蔵庫にあるものでルナちゃんに作ってもらってって月咲さんが言ってたよ〕

〔あ、わかった。じゃあね紅葉!〕

〔うん。じゃあね〕

「妹さんからですよね?なんか言ってましたか?」

「えーと。ルナちゃんに料理作ってもらってだって。少し遅れるって」

「はぁしょうがないですね。都逢、ミミ手伝って」

へぇ結構お姉さんらしいとこもあるんだ

「えーなんで?ルナ一人でできるでしょ」

「まあいいわよ」

「ミミは優しいね」

「じゃあ俺にできることはある?」

「じゃあテーブルを片してください」

「わかった」

「じゃあミミはこれを炒めてもらえる?」

「うん」

へぇあの姉妹は二人そろって料理ができるのか。で、都逢はやらないのか

「テーブルの上片付けたよ」

「ありがとうございます」

「次にすることあるかい?」

「味噌汁を温めることはできますか?」

「一応できるよ」

「じゃあよろしくおねがいします。ミミ。炒め終わった?

「まだ」

ふぅ~とりあえず混ぜればいいのかな?昔紅葉が『下の方にみそが沈むからよくかき混ぜて』って言ってたな

「できた」

「多分俺の方もできたよ」

「それじゃあこれを運んでください。そうしたらもう座っていてください」

「わかった」

そうして俺は座って待っていた。

「おいしそうだな。ルナが味付けしたのか?」

「そうよ。味には自信があるんだから」

「これはミミちゃんが作ったのか?」

首を縦に振った

「うん。おいしい」

気のせいだろうか?ミミちゃんの顔が少しばかし赤くなった。

さっきから都逢ちゃんがおとなしいな。何かあったのだろうか?

お昼も食べ終わってゆっくりしているところに月咲と紅葉が帰ってきた。

「「ただいま!」」

紅葉の元気な声と月咲のいつも通りの声が聞こえた。

気のせいだろうか?紅葉がいつもより楽しそうに見える。

「おかえり」

「おかえりなさい」

「お、おかえり」

「おか…え…り…」

「月咲!月咲!お土産は?」

さっきからおとなしいと思ったらこれが原因か。

「ほれポテッテチップスだ」

「やったー」

「ルナ。ちょっと来い」

「はい?何でしょうか?」

〔今日は翔と紅葉の歓迎会をやろうと思う〕

〔そこでうまくあの2人を部屋から出してほしい。できるか?〕

〔多分できます〕

〔よろしく頼んだ〕

「ルナどうしたの?」

「大事な話をするから外に行ってて」

「は?何それ」

「ミミもいい?」

半泣きになりながら首を縦に振っている。

「てか無視するなー」

「しょ…おと」

「翔でいいよ」

「それはなんかダメです。乙賀さん、紅葉ちゃん2人を近くの公園にでも連れて行ってもらえます?」

「ああ、わかった」

「えーめんどくさい」

「都逢ちゃん行こうよ!お菓子かってあげるよ!ミミちゃんも!」

「ま、いってあげてもいいよ」

「じゃよろしく」

と言って近所のコンビニに向かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る