この寮がおかしい

第6話 最悪の出会い

ふぅ～紅葉も行ったしゆっくりするか。

「翔！ゲームの相手してやる」

「えーめんどくさい」

「私が相手してやるって言ってるの！だから相手するの」

「はぁ、しょうがなっ…」

「忘れ物、忘れ物！」

「あ…」

「お、お兄ちゃん！な、な、何やってるの！？」

何で帰って来るんだよ。最悪のタイミングじゃないか。

「いや、これには訳があってね」

「へー。私たちが行って2人きりになったから都逢を襲ったのか」

「いや襲った訳ではない」

「ただいま！」

「ただいまです」

「月咲ちゃん新しい人ってだれ？」

やばい！紐が絡まって起き上がれない…まためんどくさいことになる

「ああ、ここにいる紅葉とそこで都逢を襲っているのが翔だ」

「だから襲っていない！誤解を受けるから変なこと言うなよ」

「だったらさっさと起き上がれよ」

「紐が絡まっているんだよ！ほどいてくれよて、都逢も何か言ってよ！え？延びてるの！？」

「え…何してるんですか？」

「ロリコン…？」

「違うって！君たちが思ってるようなやましいことはないよ。訳を説明するからほどいてくれ。月咲」

ふぅ～とりあえずほどいてもらったがちょっとの説明じゃこの汚物を見るような目をやめないだろう。紅葉もほぼ死んでいるし。

まずは自己紹介？いや何すれば良いんだ？

「なにやってるのだ？抵抗できない少女を眠らせて変なことしようとしたんでしょ？」

「だから違うって」

「何か言った？」

「近づかないでって言ったの」

どうしようかな？やばいよね？警察でも呼ばれたらただ事じゃない

「まあ冗談はここら辺にしといて、そいつはそんなことできるような度胸がないからな」

「また月咲の冗談ですか。へえ～え。ヘタレってわけですか」

「あ、翔。ゲームやろ」

「げ、ルナじゃん」

「あんたね…『げ』じゃないわよ。あいつに、変なことされてない？」

「されてないけど？さっき翔とゲームをやるとき転んで私の上に……って翔！」

あ～また話が巻き戻された

「勘違いだ都逢ちゃん。紐に引っかかって転んだだけだ」

「今回は信用してあげる！今回だけよ！次はないからね！」

次があってたまるか。あるわけないよ

「良かったな翔」

「良かったですね。あれ？まだ自己紹介してなかったっけ？」

「あ、してなかったね。俺は乙賀翔。そこにいるのが妹の和泉紅葉だ」

「私は七草（さえぐさ）ルナ。こっちが妹のミミだ。よろしくね」

「よ…しく…がい…す」

「よろしく」

「結構怖がりだから優しくしてあげてください。もし妹を泣かせたらただじゃおきませんよ。ま、何もしなければいいのですよ。ところで兄妹なのに名字が違うんですね」

「紅葉とは従妹だよ。一応従妹だから名字が違くてもおかしくはないよ」

「へぇ～そうですか。一つ勉強になりました」

そういえばルナちゃんさっきと態度が全然違う。とっても優しそうなしゃべり方だな。でもたまに怖いのが入ってくるなぁ。これが2重人格か？

（お姉ちゃん。男の人平気なの？私怖いよ…）

（月咲と都逢が何も言わないから大丈夫だ）

（うん。お姉ちゃんが大丈夫って言うなら)

今回は丸く収まったけどもし紅葉と月咲が戻ってなければたいへんだったのだろうなぁ～