第7話 時空転送?

「そう言えば、ガルシアさんはどこに行ったのですか?」

「あー、それなら、俺が『元の世界で取って来たいものがある』って俺が言ったら、どこかに言っちゃったよ?」

「「「!?」」」

「お兄ちゃん帰っちゃうの?」

「帰るのですか?」

「あんたはみんなを置いて帰るわけ?」

「いやいや、そんなつもりはないよ」

「じゃあ、これからもお兄ちゃんと遊べるね!」

「そうですか、良かったです」

「あんたが帰るのは私が許さないわよ!」

「皆で一気に喋らないでよ!」

「あ、ごめん((なさい))」

「フォスターちゃんはさっきから喋らないけどどうしたの?」

俺はこの変な空気を変えようと、フォスターちゃんに話しかけた。

「これ、嫌い」

「ん?どれ?」

「フォスター、きちんと食べないと成長しないよ」

「そうだぞ、きちんと食べないと、サミュエルみたいになるぞ、アリアナみたいになりたければ好き嫌いしないようがいいよ」

「あんた、何言ってるのよ!フォスターはフォスターで何うなずいているのよ!」

「お兄ちゃん、どういう意味?」

「好き嫌いしたらサミュエルみたいに、ペチャパイになるよってこと」

「今言った!今はっきり言ったわよね!?」

「何をだ…」

そう言いながら俺は苦笑いしてしまった。

「ちょっと表に出なさい」

「えー、ダメだよ!ご飯中だよ」

「サミュエルお姉ちゃん!ご飯のときは、立っちゃいけないよ」

「ほら、小さい子にまで言われてるよ」

やべ、めっちゃくちゃ、笑いそう…

「うるさいわね!」

「あんたは何笑ってるのよ!」

「笑って、ん、ふぅー。笑ってないよ」

「サミュエル様!まだ見込みはありますよ!」

と傷口に塩を塗るような発言をしていた。

「あはは、ありがとう」

少しして、ご飯が食べ終わったころ、外に出てみると、ガルシアが魔法陣で呪文を唱えているようだが俺には何行っているかわからなかった。そう思いながらガルシアを見ていると、

「どうした?主殿」

「何してるのかな?って思って」

「ここで魔法陣を描いてはダメだったか?」

「危険なものじゃなければいいよ」

「これは主殿が元の世界に取りに戻りたいものがあると行っていたので、主殿の世界とリンクするように実験をしていたところだ」

「難しいな」

「そこまで難しいことは言ってないと思うのだが…」

「成功したら教えてくれ」

「あれ?成功した?」

「早くない?」

自分でもびっくりしたって顔をしている?ようだ。

「ここまで離れた場所とリンクなど、そうそう成功するものでは無いのだが、幸運に幸運が重なってできることだ」

「そうなのか?」

「もう少し調整をさせてくれ」

「お、おう。どのくらいで終わるんだ?」

「あと、2時間くらいだな」

「わかった」

2時間か、じゃあ、ベルちゃんの洋服とかを買いに行くか。

「それじゃあ、ちょっと買い物に行ってくる」

俺がみんなのところに向かった後すぐに魔法の調整らしきものをやっていた。あっちの世界で、スマホを買って…こっちの世界で売れば…いや、その前にお金はどうしよう?宝石?それなら売れるかな?

「サミュエル、宝石を売ってるとこあるか?」

「結構高いよ?」

「どのくらい?家を一軒買えるくらいかな?」

「そのくらいならいいかな」

「あんた、お金ないんじゃないの?」

「俺は元の世界のものを売って貴族に成ったわけだから、それでもっと稼げるかな」

「そうなんだ」

その会話をした後に、皆のところに向かった。その途中にこの世界は俺の世界のものと宝石は違うのではないか?と思ったが今はそんなことを考えないことにした。

「おーい、みんなぁ~」

「あ、お兄ちゃんも一緒に行けるの?」

「行けるよ!」

「どこに行くの?」

「ベルちゃんの洋服を買いに行くの。フォスターちゃんも欲しい?」

「欲しい!いい?」

「フォスター、あんまり言ったら迷惑でしょ。今度買ってあげるから」

「はーい」

「別に良いんじゃないか?迷惑じゃないし」

「あんたが良いって言うなら良いけど…」

このあとは、何事もなくお店に向かった。そこで店の前で一旦別れて、宝石店に向かった。

「いらっしゃいませ。貴族様」

「すいませ~ん。これは何でしょうか?」

「貴族様、私みたいな奴隷などに敬語は使わなくて良いですよ」

「そういうわ…」

俺みたいなやつはこの世界じゃ不自然か?だがタメ口ってのも…まあある程度でいいかな?

「それじゃあ、これは何?詳しく教えてくれない?」

「これは、魔力が宿っている宝石です。これは、ほとんどの人間には扱えないものです」

「こっちは?」

「炭素の塊です。とあるドラゴンが作り出したものです。岩山から落ちてきて、それを拾ったものです」

炭素ってなんだっけ?あれ?宝石であったような…あ、こないだCoogleで調べたら出てきたんだっけ?あ、ダイヤモンドだ!

「それはどのくらいですか?」

「300万レーソです」

そう言えばこの世界の単位はレーソだけど円ならどのくらいなのだろう?宝石なんて人生で一度も買ったことが無いからなぁ~まあしょうがないか。持ってきた金は…400万ルーソか…

「400万ルーソ分である?」

「ありますよ!」

「これと同じ大きさでこちらの方が価値が大きいですよ」

「これは同じものでできているの?」

「違うものです。魔法元素と炭素が自然界で調合された、魔炭素石です」

魔法は俺の世界ではなかったからダイヤモンドだけでも買うか。買ったらアリアナ達のところに行くか。そこで俺はダイヤモンド300万円じゃなくて…300万ルーソ分を買った。店を出てからみんなのところに向かおうとして見たものは手紙を付けた鳩だった。もう一匹はただの鳩だった。その鳩は送り主に届いたのか、鳩が手紙になった!?あれも魔法なのか?お、あっちでは花が咲いた!いろいろな魔法があるのか。おもしろいなぁ。もしかしてサミュエルが言ってた先に連絡しろって、もしかしてあれのことかな?そういえばアリアナ達はどうしたかな?

「ベル、ここで買っていいそうですよ」

「ここってこの国で一番高いのよね?」

「ここ以外は駄目、これは命令だよってご主人様が言ってました」

「そ、そう?ならしょうがないわね」

(あいつもやるわね)

「サミュエル様何か言いました?」

「何もお言ってないわよ。それより、フォスターたちのところ行った方が良いんじゃない?」

「そうですね」

「ベル!フォスターさん。良い洋服は見つかりましたか?」

「見つからないよ」

「お姉ちゃんえらんでよ」

「いいですよ」

「ふぅ~30分くらいっ立ったかしら?」

「そのくらいたったと思いますよ。サミュエルさんは買わないんですか?」

「私だってこんな高いところで買わないわよ。流石に高いわよ」

俺は店に入るときに、残念そうにサミュエルが言っていたので、買ってあげようと思ったが、性格上断るよな。あー、でもたまに顔に出るからそこをいじったりするのおもしろいよなぁ。

「サミュエル欲しいか?」

「べ、別に」

「顔に欲しいって書いてあるよ」

「私はいらないわ」

「本当にいらないの?」

「いらないわ」

「そっか…俺が買ってあげようかと思ったのにな」

「慶喜!先輩貴族の私に何かプレゼントしなさい!」

「洋服はいらないよな?」

「え!?」

「だっていらないって…」

「それは…」

「お前って本当に単純だよな。買ってやるからどれがいい?」

そう言って洋服を選びに行った。正直に言ってお金はない。だが今すぐ無くなるってわけではないのでそれは今は気にしない。

サミュエルの欲しい服が選び終わったので商品を持ってレジに行った。そこでの値段は200万ルーソだった。さっきの魔炭素石の半分の値段だった。

「アリアナ、今日は何を作るんだ?生姜焼きを作ろうと思います」

「あれも好きなんだよね!」

「私も好きだよ!」

「お、ガルシアちゃん。できた?」

「魔炭素石が必要なんだが…」

「あ、あれはそういえば店に置いてあったなぁ…400万ルーソだから買ってないけど…」

「あれってそんな価値があったの?」

「え?サミュエルどういうことだ?」

「知り合いに竜使いがいてその人が良く、魔炭素石をくれるのよ。これのことでしょ?」

「まさしくそれのことだ」

「それ、いくらで譲ってくれる?」

(今日の泊めてもらったりするお礼ってことで譲ってやるわ)

「なんて言った?」

「譲ってやるって言ったのよ!」

「お、おお。ありがとう」

「これで魔法陣が明日の朝には完成する」

俺はガルシアに中に入りなと言ったが呪文を唱え始めたのでまた後でにすることにした。サミュエル達には先に風呂に入って良いよって言ったので、俺はリビングで待っていることにした。その時にサミュエルが『ガルシアに変なことしないでしょうね?』などいつも通りのことを言ってきたので、それとなく流した。しばらく待っていてトイレに行きたくなったので、トイレに向かっている途中で裸のフォスターちゃんと出会った。え!?裸?

「フォスター、ちゃんと服を着なさ…死ね!変態!ロリコン!ゴミくず!」

「ちが…」

「ちね」

否定する前に俺は気を失った…

……………………どのくらい気を失っていたのだろう?

「ご主人様、ご主人様」

「ん?ああ」

俺が気を失う前に見たものは谷間はない物の美しい肌、子供でもないきれいな肌だった。お風呂の横にトイレがあったことが悪いのか?

「どうして気を失ったのですか?」

「べ、別に大した理由はないよ!」

「本当ですか?」

え?どうしてアリアナがここまで聞いてくるんだろう?

「どうして、そんなことを聞くの?」

「どうしてって…それは、ご主人様が倒れた時は私も含めて4人が裸だったので関係があるのかなって…」

「あ、いや、その…」

「あるんですね」

「はい…」

「また私のですか?」

俺は思わず『へ?』と間抜けな声が出てしまった。

「違うのですか?」

「ち、違う」

「じゃあ誰のですか?」

ど、どうしてアリアナはこうぐいぐい来るの!?もうやばいよ…

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