第6話 魔法が使える!?

俺はみんなと一旦別れて、サミュエルの家に向か っている。

気のせいだろうか?さっきの子が倒れている。

「なあ、サミュエル。この子はさっきの子だよな?」

「そうだと思うわ」

「だよな」

「ガルシア、だっけ?おーい、大丈夫か?」

「うぅ…大丈夫…問だ…」

『ぐぅ~~』目の前で大きな音で元気にその子のお腹が鳴った。

「サミュエルはこいつのこと許すのか?」

「この子はあんたに用があるようよ」

「あ、ああ。そんなこと言っていたな」

「あんたは、こいつをどうしようと思うの?」

「とりあえず、昼ご飯を食べさせた方がいいかな?」

「サミュエル、俺はこの子を背負って、帰るから、一人で来れるか?」

「あんた、まさか、抵抗できないこの子を襲うつもり?そういう趣味があったの…」

「だから、違うって。さっきからどうした?襲わないか?って何回も聞いてきて」

「何にもないわよ!」

「そう?それじゃあ俺はこの子を背負って帰ってるから、できるだけ早く来なよ」

「わかってるって」

「大丈夫か?」

『ぐぅ~~』

「腹減ったんだな~」

てか、まて。こいつ子供だって思ったけど、おっぱいが当たって、結構ある…やべぇ、それに意外と可愛いしな。って俺何言ってるの!もしかしてそういう魔法?そうだろ。きっと。

『ぐぅ~~』

「はい、はい。ちょっと待っていてね。もうすぐで着くよ」

「ただいま!急だけど、1人分追加で!ガルシアちゃんの分を」

「さっきの魔法使いですか?」

「ああ、いまからじゃ無理か?」

「できますよ!その人はサミュエル様のことをさらった人ですよね?」

「まあ、そうなんだが、サミュエルが許すって言っていたし、まあいいんじゃない?」

「それなら、いいと思いますが」

「それじゃあ、よろしく」

「はい」

「あ、お兄ちゃんお帰り!」

「慶喜お兄ちゃん。お帰り!その子さっきの子?」

「ただいま。そうだよ」

「お兄ちゃん、遊ぼう!」

「あー、わかった。ちょっと待ってね」

俺はガルシアを空いている部屋のベッドに寝かせて、ベルちゃんたちのところに向かい、一緒に遊ぶことにした。

「ベルちゃんとフォスターちゃん、お待たせ。何して遊ぶの?」

「おままごと!お兄ちゃんはお父さん役ね」

「わかった」

「2人は?」

「ベルは、お嫁さん!」

「あたしもお嫁さん役!」

「2人とも同じ役なの?」

「おに…じゃなくてあなた!ご飯にする?お風呂にする?それともベル?」

俺が考えていると、目を輝かせてこっちを見ている。

「ごは」

ご飯と言いかけたら、残念そうな顔をしたので俺は『お風呂』と言った。しかし、満足をすることはなかったようだ。俺が困っていると、フォスターちゃんも、

「ご飯にする?お風呂にする?それともあたし?」

と追い打ちをかけてきた。

「じゃあ、2人かな」

後ろから氷のように冷たい声で、サミュエルが話しかけてきた。

「なにそれ、ロリコン…」

「違う!サミュエル誤解だ!」

「何が違うの?あの質問なら、ご飯か風呂を選べばいいのに」

「嫌そうな顔をしたからしょうがないじゃん!」

「何する気だったの?」

「な、何もしないよ!」

「サミュエル、さん?」

「ベルちゃん。もっと気軽に呼んでいいわよ」

「サミュエルお姉ちゃん」

「サミュお姉ちゃんも一緒におままごとやろ!」

「皆さん!料理できましたよ!」

「かたじけなない。いただかせてもらおう」

とガルシアは頬張りながら食べていた。

「そんなに頬張らなくても食べ物は逃げないよ」

「うむ」

「お兄ちゃん…これ嫌い。食べて!」

そう言ってニンジンを差し出してきた。俺は食べてあげようとしたら、

「ベル!きちんと食べなさい」

「はーい」

そういいながら、しぶしぶ食べていた。そんなこともありながら、食事をし、終わったころに、

「ごちそうさまでした。それでは失礼させていただく」

「行くとこはあるのか?」

「……」

「ないのか?」

そういったとたんに目をそらされた。

「じゃあ、俺たちと一緒に住むか?」

そう言うと、嬉しそうに、近づいてきた。

「我の主になってくれるのか?」

「お前の理想かわからないけど、俺でもいいなら」

「我が吸血鬼一族には、主を見つけたら、とある儀式をしなければならない。それをしてくれるか?」

「あ、ああ」

「我が、セリフを言い終えたら、おでこにキスをしてくれ」

「キ、キスって…」

「おでこで良い」

「それは…」

「わかった。やってやるよ」

「お兄ちゃんはガルシアちゃんにチューをするの?」

「え?あんたやっぱりロリコンだったか…」

「これはしょうがないだろ」

こんなことを言っても女の子にキスをするなんて初めてなのに…これは、儀式だ。儀式だ。儀式だ…そんなこと思ってもやっぱり…

「蓬田慶喜殿、其方は我が主になってくれるか?くれるのであれば、誓いをしてくれないか?」

キスを…キスを…

「チュ」

「わぁ~お兄ちゃんがキスをした!」

「あんた、やっちゃったわね」

「なんでそうなるんだ」

「慶喜お兄ちゃん、子供ができちゃうよ?」

「いや、それは、大丈夫だよ…」

「ふぅ~ん、そうなんだ」

「これからよろしく。主殿。何なりと命令をしてくれ」

「とくに命令はしないよ」

「やはり、良い、主であったか」

「あ、一つだけあるな。少しの間だけ、俺のいた世界に戻してもらえないか?」

「一時的なものなら可能」

「それでもいいから」

ガルシアちゃんが家族に加わった、魔法が使えていいなぁ俺も使えるようになりたいな。ガルシアに相談してみようかな?午後は、何をしようかな?

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