第4話 ラッキースケベ

俺は限界を超えるスピードで走っている。俺は、見てしまった…アリアナの…身体を…

別に見たかったわけでもないし…

意外と大きぃ…って俺は何を考えているのだ…

帰ったらどんな風に接すればいいのか…

そんな事を考えながら俺は昼間教えてもらったサミュエルの家に向かった。

「サミュエル、いるか?俺だ。慶喜だ」

「貴様は何者だ!」

「俺はサミュエルの知り合いだ」

「お前こそ誰だ!」

「私はここの門番をしているものです」

「うるさいわねぇ。何の騒ぎ?」

「お嬢様。このものがお嬢様の知り合いと申しております」

「あ、サミュエル!ちょっと話したいことがあって…」

「そいつは私の客人よ」

「は!」

「いいわ。あがりなさい。慶喜」

ふぅ~何とかなった。俺はあの怖いやつに殺されるかと思ったぜ。

「次に来るときは、先に言いなさい」

「はい…」

「で、用事って何かしら?」

「あ、そのことなんだか、子供の服は持ってないか?お前の小さい頃のとか」

「貴様は変態なの?女物を服が貸してほしいって。それに子供のって…」

「違う。そういうものじゃない」

「何が違うのかしら?」

「アリアナの義理の妹が家にいて…」

「なんで私に聞いてきたの?」

「お前しかいないから」

「ほかに人なんていっぱいいるでしょ」

「女性の知り合いがお前しかいないから」

「そんな服あったかしら?多分なかったわ」

「そっか…どっか持ってる人いないかな?」

急がないとベルちゃんたちがでちゃ……と思ったとたん、アリアナのことを思い出してしまい、顔が真っ赤になった。

「なんで顔が赤いのよ」

「な、なんでもないよ!」

「そういえば、確か私が昔来てた服が、あった気がするわ!こっちに来なさい」

「あ、ありがとう。パジャマと、次の朝の服をお願い。あとは買うから」

「わかったわ。これをアリアナかその子に渡して。あんたは絶対に見ないでよね」

「なんでだ?」

「見たら殺すわよ」

「はい…」

借り、急いで家に戻った。

「アリアナ。ベルの着替えは、着替えはここに置いておくよ」

「は、はい」

しばらくしてアリアナとベルがお風呂から出てきた。

「ありがとうございます」

「「……」」

「お兄ちゃんとお姉ちゃんどうしたの…?」

「どうもしないよ。ベルちゃんもう寝るの?」

「うん…」

「じゃあお休み」

「お休みお兄ちゃん」

「アリアナもおやすみ」

「お、おやすみなさい」

ぎこちないまま、アリアナはベルと一緒に布団に向かったので、俺は風呂に向かった。

顔を真っ赤にしながら風呂に入っていたのだろうか?どのくらいたったのだろうか?そんなこともわからないくらいあの件のことで俺の頭はあのことしか考えていない。

俺は風呂を上がり、布団に上がった。

そしたら誰かがドアを開けて布団に入ってきた。

「お兄ちゃん一緒に寝て」

「ど、どうしたのベルちゃん」

「お姉ちゃんが起きてて眠れないの」

「起きてるって?何かしてるの?」

「わからない。見てくれば?」

ベルちゃんを背中に背負ってアリアナのところに見に行った。

「アリアナ?何してるの?」

「起こしちゃいましたか?」

と申し訳なさそうに言っている。

「いや、アリアナが起きているって言っていたから、気になって見に来たの」

「掃除をしています」

「今しなくていいよ。後でみんなでやろ」

「私がやりますから大丈夫です」

「アリアナがそんなことやっていると俺までも眠れないからアリアナも寝てくれよな。ベルちゃんもアリアナと一緒に寝たいみたいだし」

「わかりました」

アリアナはベルちゃんに弱いにかな?まあベルちゃんに会ったときにも自分の意見を言ってたしな。

「じゃあ今度こそお休み」

「おやすみ」

「あ、ベルちゃんも連れて行って」

「わかりました」

「お兄ちゃん?一緒に寝ないの?」

「「!?」」

二人してお風呂でのことを思い出してしまい顔を赤らめた。

俺はその場をそそくさと離れた。

どうしてあそこで俺は思い出してしまったんだよ…くぅぅ眠れなくなってしまう…

そんなことを思いながらも俺は眠りについた。

ご主人様は、あんなことを言っていましたが、やっぱり私をそういった目で見ているのでしょうか?ですが、ご主人様に限ってそんなことは…私は、こんなことを、考えたのは初めてです…そういう風にみられると思っていたのですが…うぅ何でしょう、この気持ち…また起きていると心配されてしまうので寝ないとですね…そう言って

「ベルはもう少し眠らせておきますか」

朝ご飯を作りに台所に向かった。

「昨日は何が食べたいか聞き忘れました。どうしましょう?」

「お姉ちゃん。何してるの?」

「私は料理を作ってますよ。ベル、起こしちゃいましたか?」

「料理?ベルも作る!いい?」

「いいですよ」

「やったー」

そういって2人で作り始めた。

もうすぐできるかな?と思った頃に、

「あ、そろそろ、ご主人様を起こしてくれますか?」

そう言って慶喜を起こした。

「お兄ちゃん、おはよう!」

「おはよう…今日はベルちゃんが起こしてくれるの?」

「うん。お姉ちゃんが起こしてきてって」

昨日は美少女、今日はロり。もし元の世界の親友のあいつに言ったらめちゃくちゃ羨ましがられるのだろうなぁ~

「お兄ちゃん行くよ!」

「先に行っていてくれ。着替えてから行くから」

「ベル手伝う!」

「いや、それは一人でやるよ…先に行っていてくれ」

「なんで!なんで?」

「いや、何でもだよ」

「うぅ…わかったよ」

「先に行っていてね」

流石に人に手伝ってもらうのは…それにあんなに小さい子は…

「よし、着替え終わった」

それじゃあみんなのところに向かうか。

「アリアナ、おはよう」

「おはようございます」

「お兄ちゃん。早く座って!」

「あ、うん」

「「「いただきます」」」

そう言ってこの世界にきて2回目の朝ご飯を食べるのであった。

「あれが、異世界から来た蓬田慶喜。普通のやつではないか。あのものは本当に異世界から来たのだろうか?あのものと接触してみればわかる話」

外でそんなことを言っている少女がいる。だがそのことを慶喜は知るよしもない。

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