第2話 貴族になるには?

「いくつか質問をして良いですか?」

「ん?いいけど」

「ご主人様は別の世界から来たのですよね?」

「ああそうだけど」

あれっ信じてくれたのかな?それともメイドだから?

「いつ来たのですか?」

「アリアナに会う3時間前くらいかな」

「お金とかはどうしたのですか?」

「俺の世界から持ってきたいたスマホってのを売ったんだ」

ちょうど持っていて本当に良かった。スマホ買ったばっかりで2台持っていたから古いのを売れてよかった。売れなかったら俺は労働だけをする奴隷にされていたかもしれない。そしたらいきなりバットエンドだな。

「すまほ?それはどのようなものなんでしょうか?」

「人と人とのやり取りを遠く離れてできるものなんだよ」

「それはどういった魔法で作られてるのでしょうか?」

「魔法じゃないよ。電気で動く俺の世界の発明だよ。ていうか魔法?この世界は魔法があるの?」

「ありますよ。我々人間には魔法を使えるのはごくわずかな人だけなんだそうです。エルフとかはとても強力な魔法が使えますよ」

この世界は俺がいた世界と全く違うようだ。文明が俺のいた世界とは違ってそこまで発達していない。それに魔法という未知の力がある。それも少し気になる。

「魔法っていうのを見てみたいな。俺の世界にはなかったからさ」

そしたらアリアナは首を横に振った。

「魔法は見世物ではないので見せてくれる人はあまりいないと思います。見せてくれるとしたら。私みたいな奴隷を買うか…す、すいません。奴隷とかいうのはご主人様は嫌いでしたね」

「うん。ありがとう。アリアナはとても良い子だね。とりあえずアリアナの洋服を買いに行こうね」

「あ、はい!」

洋服を買いに行くのがとってもうれしいのかな?

「あ、ご主人様は貴族として登録しましたか?」

「え?どこにだ?」

「まだでしたの?それでは早く行った方が良いですよ」

「え?うん。どこにあるの?」

「あの大きな建物です」

へぇ~結構大きな建物だなぁ~秋葉にもこんな大きいものはなかたったな。

「ここがその建物です。外で待っております。ここは貴族の方、貴族に成れるかもしれない方以外は入れないのです。なので待っています」

「わかった。じゃあ待っててね」

「はい!」

ここがその建物か…はぁ~早く済ませてアリアナのとこでも行くか。

「ねぇ!そこのあんた見ない顔ね」

「ん?俺ですか?」

「そうよ!そこのあんたよ。」

「わたくし、サミュエル=ルソー=ティファンと言います。以後お見知りおきを。貴族に成りに来たのでしょ。ならわたくしが先輩貴族ですわね。いろいろ教え…」

「サミュエル=ルソー=ティファンさん。手続きが出来ました。こちらにお願いします」

「先輩ねぇ~10分くらいの先輩ねぇ~」

「うるさいわね」

そう言った捨て台詞?を言って去って行った。あ、やべ俺も登録しないと…受付は……この世界の文字は日本語でもないし、英語でもない?見たこと無い言語だな。ま、さっきの奴に聞いて見ればいいか。すぐに戻って来るだろ。とか考えていたらうれしそうにして戻ってきた。

「なあどこに行ったらいいの?」

「は?あんた文字も読めないの?それで貴族に、なろうっていうの?馬鹿じゃないの」

そう言いながらも指を指してくれた。そこには少し列ができていた。

しばらくして、俺の順番が来たときに進んだら、光っている丸い玉に触れと言われた。

これに触ればいいのかな?

「手続き完了です。あちらでお待ちください」

「えーと、サミュエル=ルソー=ティファンさん。できればこの建物のこと教えてらえないかな?」

「なんでわたくしが?」

「貴族で話したことがあるの君だけだから」

「うわ、なにそれ。変態ですか?そう言うのやめてください」

引かれてしまったのか?こいつも貴族なんだよな

「蓬田慶喜さん。手続きが終わりました。こちらにお願いします」

「あ…ってあれ?いない?」

受付のほうを見て振り返ったときにはもう遠くにいた。なぜか残念な気持ちになった。

そのころアリアナの方は……

「ご主人様遅いですね」

「おい、そこの女を連れて行けあの服装は奴隷だろう」

「はっ」

「や、やめてください。私にはご主人様がいます」

「そこに一人でいるのは捨てられたのだろ?」

「ち、違います。ご主人様がそんなことするわけありません!それにこの中にいます」

お願い…ご主人様早く帰ってきて…と泣き出しそうになったとき、

「何やってるの?それはわたくしのものよ。手を出さないでちょうだい」

「あ?誰かしらないがお前が貴族だって証拠はあるのか?」

「ほら」

と言って出したのは不思議なカードだった

「チッ。本当に主人がいたか…こいつは高く売れたのだろうに…」

「あ…」

助けてけ手くれたのですか?と言おうとしたら

「わたくしは、泣き出しそうにしている女性がいるのがいやなのよ。もしかしてあなたのご主人はここで待っていろって言ってたの?」

「はい…」

返事はするものの涙であまり聞こえなかった。

「あ、ご主人様が戻って来ました」

「あんたね、このように…って、さっきあったやつか」

「ごめん。何かあったの?」

「この子がれ売られそうになっていたのよ。それを助けてあげたのよ。この子は、うれしそうにここで誰かを、待っているようだったから助けたの。そうじゃなきゃわたくしも、助けないわよ」

「あんたは普通の貴族とは違うようね」

「違う?何がだ?」

「知らないなら知らないでいいわよ」

もしかして普通は、もっと変なことをするってことかな?

「そういえばご主人様は登録できましたか?」

「あ、できたよ。なんか『名前と出身地が普通とは違うですが登録はできました』って言われたよ」

「そんなことが…早くこの子を自分の奴隷として登録しないの?」

「どうやるんだ?」

「簡単です。奴隷の指をさっき登録したカードに当てさせるんだよ」

「アリアナ、いいか?」

「はい!」

少し当てていたらカードにアリアナの名前が浮き上がった。

「これで登録完了!ね、簡単でしょ」

「ありがとな。えーとサミュエル=ルソー…」

「そんな風に呼ぶの大変でしょ。もっと簡単でいいわよ」

「それじゃあよろしく。サミュエル」

「こちらこそよろしく…」

「あ、俺名乗ってなかったな。蓬田慶喜だ。今度こそよろしくな」

「よろしく。アリアナっていったけ?よろしく」

「よ、よろしくお願いします」

「それじゃあ、俺は予定があるから。じゃあな」

「う、うん」

良い貴族もいるもんだなぁ~結構優しいやつもいるんだな

「アリアナ、どんな服が良い?」

「安物で良いですよ…」

「じゃあここはどう?」

「この町で一番高い店じゃないですか!」

「いくらくらいなんだ?答えて!」

「一番高くて50万一番安くて20万だそうです」

「ま、この店にしよう。異論は認めないよ」

「はい」

どこか申し訳なさそうにだけどうれしさを隠せないみたいだな。俺はどんな服が似合うかわからないから自分で選んでもらった方がいいかな?

「ねぇ俺ファッションとかわからないから、俺の分も選んでもらえないかな?」

「わかりました!」

そう言って、俺のまで選んでもらった。思っていた通り、この店の中で一番安いものを、選んでいたので「もっと良い服を選んで」といったら、2着持ってきてどっちがいいか聞いてきた。

「どっちが良いと思いますか?最後はご主人様に選んでもらいたいです」

「どっちも買ってあげるよ」

「それは私はご主人様のメイドなのでそこまでしていただく理由がありません」

「そんなことは、いいから」

そう言って、洋服などを買って帰っている途中に、路地裏のような場所に10歳くらいの女の子泣いていました。

この世界は奴隷だけでなく、普通に捨てられたりするのか?

「お嬢ちゃんどうしたの?」

声をかけたとたん、泣き出してしまった。俺はどうしたらいいんだ?ここはアリアナに頼ろうかな?

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