第7話遠足 中章
バスに揺られること2時間その間隣の人と話す奴、音楽を聴きながら寝る奴とみんな違ったすごしかたをしていた。それは俺の班も例外ではなく拓斗と青木は仲良く話していたし水嶋は葉月といつもどうりという感じの距離感で話している。
かく言う俺たちはお互い目的地まで寝ることにした。
寝ていたこともあって目的地には早く着いたように感じた、ついてからは各班調理する場所について調理器具や材料の場所に行ってそれぞれ何がどのくらい必要なのかを聞いて班ないで分担して必要なものを取りに行く流れになった。
「調理器具を取ってくる組と材料を取って来る組に分けるね、なんかいい案ある人いる?」
「班長に任せるよ」
「お?じゃあ優也好きなように分けていいよ」
そう言う事じゃないんだよなー、俺に決定権をゆだねることで水嶋を避けることを難しくしているつもりだろうが悪いが俺はそういうのは気にしないたちなんだなこれが。
そんなわけで俺がとる選択肢は一つ以外ありえない。
「じゃあお言葉に甘えて、俺と拓斗それから優希で調理器具を取りに行くわ、残りはそっちに任せるわ」
「わ、分かった」
残念だったな!さすがにここまですがすがしいほどに避けるとは思ってもいなかったようだな。
「じゃあ役割も決まったみたいだし行こうか」
俺達は優希の声掛けを合図に調理器具を借りる場所まで向かった。
「やっぱり優也って感じだね」
「それな、俺らは長い付き合いだから読めてたけど向こうの三人の空気ときたらね」
「どうせ人間生きてれば嫌いなやつの一人や二人出てくるんだから気にしたってしょうがない」
「でもまさかこれから仲良くなろうっていう時にあんな態度を堂々本人の前でとるかね」
「親友よ、知っていたことだろう?」
「まぁな」
周りの奴らが聞いたら俺の事をおかしいと思うような話だがこいつらは俺がどういう人間かをしっかり分かってくているそれと同時に俺の事を止めてくれるそんな数少ない親友達だ。
だから俺は名前も顔も知らないやつらからどれだけ嫌われたところでこいつらがいてくれればいいそう心から思ている。
「話してたらあっという間に着いたね」
「確か調理に必要なものは葉月からLINEで送られてきてたはずだよな」
「そうだよ、今からそれを見ながらみんなで必要なものを集めよう」
あれはどこだこれは何だと三人でごちゃごちゃ言いながらなんとか集めて班に戻った。
「おぉー、やっときた。だいぶ遅かったけど何か問題でもあった?」
「待たせてごめん、三人で話しながらやってたら遅くなちゃった」
「そっかそっかなら良かった。道具も材料もそろったし始めようか」
そこから俺達は作業に取り掛かった。
皆で作業すること約一時間何とか形にすることは出来た。
「みんな席に着いたね、それじゃあ手を合わせてください。いただきます」
「「いたただきます」」
同じ釜の飯を食いながら俺らは改めて親睦を深めることになった
どうせこの班とも今日が終われば関わらなくなる奴らなんだからそんなことに何の意味があるのか分からないし、約一名親睦を深めたくないやつがいるんだが、、、
皆それぞれの事について話しながら楽しくご飯を食べていたが俺はそんな気分じゃなかったから早めに食べ終わりせきをたつことにした。
「ご馳走様、ごはんを食べた後は自由行動だったよな」
「そうだよ」
「集合時間になっても俺がいなかったら連絡してくれ」
「分かった。気を付けてなー」
親友に一言声をかけてから自由行動の時間を使って一人山の中を散策することにした。山の中は空気が澄んでいてとても静かで景色も良くて都会の人や建物に圧迫されているような感覚とは真逆の解放感に浸れてとても気分がいい。
昔からそうだが一人でいる時間は基本的に何かを考えずにはいられないのだが今だけは何も考えずにただこの景色を眺めていたいとそう思えた。
「ここ良いところだね」
一致早く抜けて一人でいた俺は当分人と会うことはないと思っていたためすこし反応が遅れた
「優希か、お前も抜け出してきたのか?」
「違うよ、たまたま私もここを通っただけ」
まぁ人気者の優希がわざわざ抜けてくるわけもないか
「そっか」
「ちょっと一緒に歩かない?」
「良いぞ」
「山の中ってさなんか落ち着くよねー」
俺達は山の中を歩きながら他愛もない話をしながら時間をつぶした。40分くらいたったころに拓斗からそろそろ集合時間だと知らせを受けた。
「そろそろ戻るか」
「もうそんな時間かー、みんなに迷惑かけないように早くもどろっか」
俺達がつく頃にはもう片付けも終わり、皆自分の持ち物をもって帰りの準備は終わらせていた。
「ちゃんと時間どおりに帰って来たか」
「じゃなきゃほかの奴らに迷惑がかかるだろうが」
「いつも自分勝手に動いているように見えるのに案外ちゃんとしてるよね」
「そういうところは律儀だよな」
「普通だろ時間通りに行動するのは」
「お前が普通って」
「優也が言うとなんかねって感じだよね」
「雑談はそこまでにして、班員が全員揃ったっていう事で
先生に報告してくるからバスに乗ってて」
「「はーい」」
帰りのバスの座席は行きの時と変わらず同じ席だった。だが行きとは違くみんなの仲はあったまったらしく話し声がそこら中からする。みんな疲れたのかバスが走り出してから少ししたら寝てしまった俺と優希も例外ではなく疲れていたため眠った。
理想と現実はたいてい違う。 羽本ゆう @yuya-Badominton
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