第4話 社交パーティー
社交パーティーがはじまりました。
ヘスティーの周りには黒山の人集りができました。
ヘスティーの侍女がそれを捌きます。
「1列にお並びください!」
「ヘスティー様が順番にお相手いたします」
「そこの方、はみ出していますよ! 影を落とさないでください」
こうして、ほとんど全ての資産家がヘスティーへの支援を約束しました。
ところが、たったの1人だけ列に並ばない者がいました。
世界三大△△という青年でした。
△△が興味を持ったのは、アイリスでした。
これにはキュアとミアが張り切りました。
「アイリス様とおはなししたければ……。」
「どうぞご自由に! 並ぶ必要なんてありませんよ!」
2人がそう言いました。
アイリスと△△はしたし気におしゃべりをはじめました。
アイリスは人とはなすのが得意ではありません。
ですが、△△とのはなしは何故か長く続きました。
しばらくそれを見ていたミアはあることを思い出しました。
それは、アイリスがオタクだということです。
早速、キュアに相談しました。
「ねぇ、キュア。もしアイリス様の秘密がバレたら……。」
「! それはまずいわね、ミア。何か手を打ちましょう……。」
こうして、キュアとミアは結束しました。
影ながらアイリスがオタクだということがバレないように活動しようというのです。
その甲斐あって、序盤・中盤と何事もなくおしゃべりは続きました。
そして、終盤に差し掛かったところで、△△が言いました。
「アイリス王女はラノベを読んだりはしないんですか?」
これには、キュアもミアも飲んでいた紅茶をぶち撒けてしまいました。
このままではアイリスの秘密がバレてしまうと思ったからです。
ラノベはアイリスの大好物です。
3度の鶏肉よりラノベというほどです。
2人は、直ちに行動を開始しました。
「アイリス様、お着替えの時間です」
「さぁ、早く控室に行きましょう!」
「っあら、もうそんな時間なの。もっとおしゃべりしたかったのに……。」
絶妙なタイミングです。
これで2人のおしゃべりタイムは終了しました。
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