page.02 大義
地図に示された目的地へ辿り着いた。この隊舎で最も広い演習場。そこには、今日から入隊する
ほとんどは灰色の量産型だ。私より背が高く、分厚い鎧に包まれている。だが私は知っている。運動性を追求して開発された私の方が、機動力で彼らに勝っていることを。
その他には、ほんの数機だけ新型試作機らしい者が見られる。赤い試作機は、両腕が剣と一体化した
私は視界に記された命令通りに整列する。すると、一機の
彼の発声器からは、私の数十倍大きな声が発せられた。
「聞け! 我が名はジークフリート。この
ジークフリート。そう名乗った彼は、大柄な見た目からして量産型
「我々
量産型であることを感じさせない存在感。量産型であるはずなのに、赤や青の新型試作機よりもずっと特別に見える。
「貴様たちはこの瞬間より、
街の平和を守るため、悪と戦うこと。
善良な人間市民の生活を脅かすもの全てを、討ち滅ぼすこと。
私の行動原則に、ジークフリート総隊長の言葉が刻まれていく。
これが私に与えられた、名誉ある使命。
「貴様たちは、社会の正義を実現する
大義。私たち
私は、
「貴様たちの活躍に期待する。以上だ! 全機、出撃に備えて待機しろ」
私たちはジークフリート総隊長の命令を受け、隊舎の出撃待機エリアへと移動した。
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