第24話

「佐藤。どうだ?」

「はい。みんな頑張ってくれています。」

「違う。何度も言わせるな。

成果を出せ。結果が全てだ。

佐藤。わかっているだろな。」

「はい。わかってます。

必ずご期待の結果をお見せします。」

「うん。頼んだぞ。」


くぐもってはいたが、

向井さんと佐藤さんで間違いないだろう。

がチャッとドアが開く音がし

ほどなく、佐藤さんが自席に戻ってきた。

佐藤さんは、わたしを見るなり

はっ。と驚いた顔をしたが

いつもどおり、おはようと言って席についた。

声をかける隙をあたえまいと

すぐにパソコンと向き合い

作業を始めてしまった。


一体どれほど前から

佐藤さんは向井さんからのプレッシャーを

受け続けているのだろうか。



窓の外は、冷たい雨が降っている。

季節は梅雨。6月になっていた。

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