第10話

「ねえねえ。桜ちゃんていくつなの」

「彼氏いるの」

「どんなのがタイプなの」


飲み会も終わりに差し掛かれば

ゲスい話で盛り上がっていくのが定番。

ほんとにそれ興味あるの?

っていうのから

聞いてどうするの

っていうどうでもいい話まで

どこも一緒なんだなー

っとちょっと期待していたわたしが

ばかだった。


だか

逆に言えば普段は怖い顔している人も

酔ったらこーなるとわかってしまえば

こっちのもの

明日からの気持ちは

大いにかわってくる。

今日のノルマは達成した。


「ごめんなさい。ちょっとお手洗い。」

席を立つと隣のテーブルの会話が聞こえてきた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る