第6話

いつもそれなりに忙しいが

今日は拍車をかけて忙しかった。

時間を気にする暇もなく

友香さんの声ではっとする。

時計を見ると、針は18時の10秒前を示していた。

「桜ー。もうそろそろ出るよーー。」

「あ。はーい。

1本だけ電話してからすぐ行きます。」


決して集中していたとは言えないが

今日までにやらなくちゃいけない仕事は

まだ机に山積みのままだった。

「せっかく楽しみにしてたのに。」

普段だったら、喧騒に紛れて

誰にも届かないくらいの声だったのに

なぜか、すぐそばに彼がいた。


「大丈夫。間に合うよ。」

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